【経済】ポルトガル、緊縮策でギリシャ型リセッション入りも…歳出削減と増税を実行し始めれば、成長率はさらに悪化する可能性

ポルトガル、緊縮策でギリシャ型リセッション入りも−クレジット市場

５月12日（ブルームバーグ）：ポルトガルは、欧州連合（ＥＵ）による救済条件として
求められている緊縮財政措置の実施前にもかかわらず、リセッション（景気後退）に
陥った可能性がある。緊縮財政措置が実施されれば、同国の債務抑制に
必要な経済成長はさらに抑えられ、ギリシャと同じ轍を踏むことになりそうだ。

ブルームバーグのエコノミスト調査では、13日に発表されるポルトガルの
１−３月（第１四半期）の国内総生産（ＧＤＰ）は前期比0.3％減と、
昨年 10−12月（第４四半期）と同じ幅のマイナス成長率が見込まれている。
同国政府が780億ユーロ（約９兆円）規模の救済と引き換えに合意した
歳出削減と増税を実行し始めれば、成長率はさらに悪化する可能性がある。

インターマネー・バロレスのフランシスコ・ビダル氏（マドリード在勤）は
「こうした措置に伴い、特に消費関連で向こう数カ月間のポルトガルの見通しは良くない」と指摘。
ポルトガルとアイルランド、ギリシャは経済的観点から見て欧州諸国の後れを取っていると述べた。

ポルトガル国債の保証コストは先月、過去最高を更新。
同国が、2010年のギリシャ、アイルランドに続いて救済要請に踏み切ったことが影響した。
ポルトガル政府は今回の措置がユーロ圏で４番目に大きい財政赤字の削減につながるとみているが、
ドスサントス財務相は５日、その影響として今年の成長率予想をマイナス２％に下方修正した。

１年前に1100億ユーロ規模の支援を受け入れたギリシャでは、
財政赤字削減策の実施に伴い、危機が一段と深刻化している。
13日に発表される同国の１−３月期ＧＤＰは、前期比で６四半期連続のマイナスとなったもようだ。

ソース：Bloomberg.co.jp　更新日時: 2011/05/12 13:19 JST
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=aMV9wRaiENyE

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