保守連合支持者が圧倒的な支持
連邦政府は、クラブ、パブなどが設置しているスロット・マシン通称ポーキーの
賭博中毒者弊害対策として1日の賭け金総額を制限するカード制度法案を計画しており、
ポーキー賭博を旨みの大きい財源としているクラブ、パブの業者団体が2,000万ドルを
かけて新聞、テレビ、ラジオを使った反法案キャンペーンを進めている。
一方、福祉団体などは法案を支持しており、世論調査結果を挙げて賭博業界に対抗している。
4月14日付でユナイティング・ケア・ウェスリー・アデレードがオーストラリア・インスティチュートに
委託し、1411人を対象に実施した世論調査によると、回答者の67%が制度を支持しており、
特に女性回答者は69%が支持している。男性回答者もわずかに低いがそれでも64%が支持している。
すっかり、「何でも反対」党になり果てたトニー・アボット保守連合は、この賭け金制限カード法も
反対することを明らかにしているが、保守連合の自由党、国民党支持層はアボット保守連合の
意図に反し、68%が政府法案を支持している。
逆に与党労働党支持者の方が法案支持が低く、67%、緑の党がさらに下がって65%となっている。
ウェスリー・アデレードのサイモン・シュラペルCEOは、「賭け金制限が反豪的だという
クラブズ・オーストラリアの主張が嘘であることを示すもの。明らかに国民の3分の2が
政府法案を支持しているのだから、クラブズ・オーストラリアの主張はナンセンスだ」と語っている。
また、2014年までにポーカー・マシンに賭け金制限機能設置を義務づけるというアンドリュー・ウィルキー
TAS州選出無所属議員が予定している法案を支持する回答者もTAS州では74%にのぼった。
ただし、NSW、QLD州ではウィルキー法案支持者は64%にとどまった。
ジュリア・ギラード首相は、「困っている人々から利益を得る行為が反豪的であり、賭博中毒を
是正する法案には社会が支持してくれる」と語っている。しかし、NSW州農村部出身の
トニー・ウィンザー無所属議員は、「財政的に困難を抱えている農村部のクラブが危機になる
可能性がある」と警告している。
QLD州北部出身のボブ・カッター無所属議員は法案支持、ロブ・オークショット無所属議員は態度未決定。
ソース(日豪プレス):
http://www.25today.com/news/2011/04/32_3.php