自動販売機でチケットを購入し、手軽に健康診断を受けられる「プチ健診」
で話題の市立小樽病院(北海道)が、今度は新たに、「善玉ホルモン」
と呼ばれるアディポネクチンを調べる「アディポ健診」を開始した。
メタボ対策の切り札として注目を浴びるホルモン物質を手軽に調べられる健診とあって、
注目を集めそうだ。
アディポネクチンは、「脂肪」(アディポ)を「くっつける」(ネクチン)という
語源を持つホルモン物質。インスリンの効きを良くして糖尿病を抑えたり、
血圧を下げたり、血管の炎症を抑えて動脈硬化を防いだりする。
この物質は、脂肪細胞から分泌されるが、太ると脂肪細胞が膨れて、分泌量が減る。
一般に「太ると生活習慣病にかかりやすくなる」とされるが、
これはアディポネクチンが減少するためとみられている。
また、世の中には、小太りでも病気知らずの人がいれば、体重が少し増えただけで
動脈硬化が進む人もいるが、これもアディポネクチンの量が関係していると
考えられている。
このアディポネクチンを健康管理に役立ててほしいと、
同病院では21日にアディポ健診をスタートさせた。
健診では、採血と動脈硬化検査を実施し、アディポネクチンとHDL・LDLコレステロ
ールの数値、動脈硬化の度合いを調べる。通常のプチ健診だと、結果は利用者に
郵送されるが、アディポネクチンはなじみの薄い物質なので、同病院は利用者に
来院してもらい、医師が直接、結果を伝え、助言をすることにした。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=37387