韓国で拡大する「ゲイ市場」
「ゲイ市場」影響力増大、若い女性たちの「幻想」も一役
「本格的なマーケティングには慎重」
2日午前2時、ソウル・梨泰院の消防署通り。閑散とした路地で20代の女性3人が周りをキョロキョロ見回していた。
彼女たちは「聞いたことはあるけど、初めて入る」と言いながら、あるゲイバーに足を踏み入れた。
この一帯で客が最も多いこのゲイクラブでは、20代の女性イさん(写真作家)がカクテルを飲んでいた。
イさんは、「週末の夜には人がいっぱいで階段にまで行列ができるので、空いている平日の夜に来た」と話した。
この店のマネージャー(35)は「観覧料1万ウォン(約740円)の女装ショーがある日は、
30坪(99.17平方メートル)ほどの空間に150人から200人以上の人が集まる」と話す。
ゲイクラブとしてオープンしたこの店に、一般の客が増え始めたのは5、6年前からだ。
マネージャーは「1、2年前から売り上げが2倍になったが、客のうちゲイは20%だけ」と話した。
客の大部分は「ストレート(異性愛者)の女性」とのことだ。
女装した従業員(32)は「ちょっかいを出す男がいない上、ゲイに対する抵抗感も少なくなり、女性客が多く訪れる」と話した。
■ゲイ・マーケティングに財布を開く一般人
「ゲイ・マーケティング」に財布を開く一般人が徐々に増えている。ドラマやブランド広告で男性同性愛者の
「洗練された消費傾向」が注目されるようになったため、という意見が多い。
ファッションコラムニストのファン・ウィゴン氏(43、オフィスh代表)は、
「ゲイたちに人気のある商品や、文化コンテンツが流行になり広まっている」と指摘した。
「アイドルグループ『SHINee』のスキニージーンズやまだら模様の服などは、もともとゲイたちがクラブに行く際に着る典型的な服装でした。
歌手ピの腹筋ダンスやパク・ジニョンのウェイブも、もともとは男性が男性を誘惑する際に踊る動作だったのです」。
歌手のBoAは2009年、サンフランシスコのゲイ・パレードでエンディングの舞台を飾った。
インターネットではBoAが米国のあるゲイクラブの舞台に立ち、客席から「BoA!」と歓声が上がる動画が流れた。
BoAの所属事務所は「当時ほかの州のゲイ・フェスティバルからも出演依頼が多かったが、
世界最大のゲイ・フェスティバルであるサンフランシスコ・ゲイ・パレードに参加した。08年にはレディー・ガガが同じ舞台に立った」と話す。
韓国で拡大する「ゲイ市場」(上) | Chosun Online | 朝鮮日報
http://www.chosunonline.com/news/20110116000028