国連安全保障理事会が北朝鮮制裁委員会を補佐するため設置した専門家グループが、5月に
安保理に提出した最終報告書の内容が18日、明らかになった。
4件の武器輸出違反を指摘し、北朝鮮が制裁逃れのため、制裁対象に指定された企業を肩代わり
する企業を仕立てていた例も挙げた。
本紙が入手した最終報告書によると、北朝鮮は安保理が「朝鮮鉱業開発貿易会社」を制裁対象に
指定した直後に、業務を「グリーン・パイン・アソシエーテド社」に移行。現在はグリーン社が
武器輸出の約半分を担っている。
また、コンゴ共和国への武器密輸では、「ブルドーザー部品」と偽り、コメとともに輸出していた。
報告書は、北朝鮮が制裁決議後もシリアやイランへのミサイル技術などを提供しているとの見方を
示し、北朝鮮が制裁決議の「脆弱(ぜいじゃく)性を利用している」と指摘した。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100719-OYT1T00415.htm