メキシコ市(CNN) メキシコの捜査当局は7日までに、
メキシコ市の病院で生まれた赤ちゃん2人を誘拐して売却したとして、
医師3人と看護師、受け付け担当者の計5人を逮捕したと発表した。
また、赤ちゃんを「買った」カップルと精神科医の女も逮捕していると明らかにした。
赤ちゃんが誘拐されたのはオリエンテ中央病院。
赤ちゃんの母親には出産後「死んだ」と伝えていたという。
事件が発覚したのは、同病院で出産し、
娘を「亡くした」ディアナ・フェルナンダ・カスティージョさんの元へ届いた、
病院オーナーの息子からの電子メールだった。
カスティージョさんは2008年10月25日に同病院で出産。
帝王切開で出産した際、赤ちゃんの泣き声を聞いたが、
麻酔から覚めても赤ちゃんに会わせてもらえなかったという。
医師や看護師らは、「赤ちゃんは先天性の病気があり、
小児病院で治療を受けている」などと説明。
その後、「赤ちゃんは死んだ。すでに火葬された」などと話していた。
カスティージョさんは医師に遺灰と、死亡証明書の発行を求めたが、
まったく相手にされなかったという。
しかし、その後、病院オーナーの息子から「赤ちゃんは生きている」
と告発するメールを受け取ったため、捜査の手が入ることになった。
捜査中、あるカップルが4月に生後7カ月の女の子を養子として迎え入れていたことが分かった。
この赤ちゃんは当初、カスティージョさんの娘かと思われたが、DNA鑑定の結果、別人と判明。
しかし、この赤ちゃんもオリエンテ中央病院で生まれて誘拐され、売られていたことがわかった。
カップルは1万2000ペソ(約8万1000円)を病院医師に支払っていた。
カスティージョさんの娘は、精神科医の女が昨年11月に
1万5000ペソ(約10万円)で買った赤ちゃんだと判明した。
女は約5年前に、逮捕された医師に子供がいないことを相談。
医師は子供を捨てる親がいるので、その場合に赤ちゃんを引き渡すなどと説明していたという。
カスティージョさんは出産から1年ぶりに、
DNA鑑定で娘だと確認された赤ちゃんと対面することができた。
ソース:CNN.co.jp
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200911080011.html