★シロアリ探知犬3頭に文化財庁長賞
2009年06月27日15時00分 / 提供:朝鮮日報
シロアリ探知犬「三銃士」が27日、「2009文化財の守り手全国大会」開会式で文化財庁長賞を
受賞する。今年で5回目となるこの大会で、人ではなく動物が賞を受けるのは初めてだ。
「木造文化財の守り手」として大活躍してきたウリ(6歳)、ポラミ(5歳)、パド(6歳)は、猟犬の血筋を
受け継いだイングリッシュ・スプリンガー・スパニエル種で、3頭ともオス。サムスン生命探知犬センター
所属の3頭は、3年前から全国20カ所の木造文化財を対象として探知活動を行い、シロアリの痕跡や
巣を探し出した功労が認められた。活動をスタートした2007年にはソウルの景福宮・昌徳宮・宗廟など
5大王宮と慶尚南道陜川の海印寺で探知活動を行い、昨年は全羅南道順天の松広寺、全羅北道
扶安の来蘇寺、全羅南道の羅州郷校、京畿道の華城・隆健陵や南揚州・洪陵および裕陵など朝鮮
の王陵の丁字閣に至るまで、全国を回った。今年は江華島の伝灯寺、慶尚南道梁山の通度寺など
を回り、シロアリ駆除を行う計画だ。
シロアリは木造文化財を食べてしまう恐ろしい存在だ。韓国で木造文化財に指定されている2624
件(2007年10月現在)のうち、およそ20%(524件)程度がシロアリの被害に遭っている。地球
温暖化の影響でシロアリ被害が深刻化することを懸念した文化財庁は、人間の1万倍を超える嗅覚
を持つ探知犬をシロアリ追跡に投入することとした。
本来ポラミは爆発物、ウリは麻薬、パドはツキノワグマの探知訓練を受けた犬だったが、シロアリ
探知のためシロアリ特有のフェロモンの臭いに反応する訓練を受けた。探知犬としての基本訓練
(11カ月)を終えた後、シロアリの臭いを認識する訓練(3カ月)から応用訓練(3カ月)まで合わせて
17カ月の訓練を受けた。探知犬センターの関係者は、「子犬のころからテニスボールで遊ぶように
教育し、訓練期間中はシロアリの臭いを探し当てたら褒美にテニスボールを与えた。探知犬は、
シロアリを探せばテニスボールで遊べるため、喜んで仕事をする」と語った。また3頭の探知犬は、
普段は飼料を食べているが、実戦で目覚しい業績を挙げると、褒美にソーセージをもらう。文化財庁
の関係者は、「これまで増える一方だったシロアリの被害が、ウリやポラミ、パドのお陰で大きく
減っている」と語った。
http://news.livedoor.com/article/detail/4223121/