纏足を知っている人にとって、この「小脚女人村」、
中国最後の纏足女性たちの住む村ともいわれる雲南省玉溪市通海県の部落に足を踏み
入れることは、猟奇(奇を漁る)をもとめる心あってのことでしょう。
しかし、かつて300人以上の纏足女性がいたというこの
村も、いまではわずかに20人足らずが残るばかりとなりました。
昔から少数民族が集まることの多かった雲南省ですが、
明朝に至って漢族がここに多く移り住み、そのときに纏足の習慣も持ち込まれました。
通海県といえば当時の交通の要衝。商業が発達し、
家内制手工業も盛んとなったため、女性たちは家で家事をする傍ら、糸を紡ぐことに
励みました。纏足はこうした野良仕事をしない女性たちの間で大きくひろまりました。
通海県全体でみると1000人を超える纏足女性たちが生存しているといわれています。
これらの女性たちはいずれも歴史の生き証人たちなのです。
「三寸金連」ともいわれる纏足にはこんな諺があります。
裹小?一雙、流眼涙一缸―纏足ひと組巻くのに流す涙は甕ひとつ。
その纏足を間近で見て、まさにその通りだと感じました。
まるで火傷の跡のかさかさになった皮と爛れた肉を剥がし、
変形し肉の痼りとなった様相。足先に辛うじて爪1つが見分けられる他はどのような
状態なのか見当もつきません。
しかし横から見れば、親指以外は土踏まずに向かって内側に折り曲げられ、踵も前に
引っ詰められていることがわかります。足裏は消えてそのぶん甲はおおきく盛り上がり、
大きさは正常なサイズの半分ほど、といったところでしょうか。
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