大流行の兆しがある豚インフルエンザ。米国市場の関連銘柄はこれだ!【今回のまとめ】
1.メキシコで豚インフルエンザが発生し、60人以上が死亡した
2.アメリカでも感染者が確認された
3.ギリアッドの「タミフル」が効果的
4.ただし、ギリアッドの全売上高に占めるタミフルのロイヤリティー収入は微々たるもの
世界保健機構(WHO)がメキシコで発生している豚インフルエンザでこれまでに800人が感染し、
60人前後が死亡したと推測されると発表しました。その後も感染者数、死亡者数は拡大していると報道されています。
カリフォルニア州やニューヨーク市でもこのウイルスの感染者と思われる患者が発生しています。
これまでの報道ではアメリカのバイオテクノロジー企業、ギリアッド(ティッカー:GILD)が開発し、
ロッシュがライセンス生産している「タミフル」が効果的であるとされています。
ストックパイル(備蓄)はすでにある
すでに各国はこのようなパンデミック(感染病の大流行)が起こる可能性に備えて
「タミフル」のストックパイル(備蓄)を持っていますのであわてる必要はありません。
今後、もし豚インフルエンザの流行でこの備蓄が取り崩された場合、再びストックし直す必要が出るかもしれません。
ただ、「タミフル」は過去に各国政府がストックパイルを大幅に増やした時でもそのロイヤリティー収入は年間4.6億ドル程度でした。
これは去年のギリアッドの売上高の9%程度に過ぎません。
ちなみに去年の「タミフル」のロイヤリティーは総売上高の4.3%まで落ち込んでいます。
従って豚インフルエンザの材料だけでギリアッドの株価が暴騰するというシナリオはあまり期待できないと思います。
さて、このように豚インフルエンザの材料でギリアッド株を買い上がるのにはムリがあるとしても、
同社の現在の株価水準そのものにはかなり魅力があります。
http://diamond.jp/series/zai_hirose/10030/