2月27日、音楽・アニメ・ゲームなどのエンタテインメント企業マーベラスエンターテイメントは、
平成21年3月期の通期連結業績予想を大幅に下方修正した。当初予想に較べて
売上高を20%引き下げるほか、これまで黒字とされていた営業利益、経常利益、
当期純利益はいずれも赤字に転落する。
連結予想は売上高が125億円から100億円に、営業利益2億6000万円は
13億2000万円の赤字に、経常利益2億3000万円は13億4000万円の赤字に、
当純利益1億4000万円は13億1000万円の赤字に引き下げられる。
業績見通しの引き下げは、同日にコンテンツ資産の評価損8億9900万円と
本社移転に伴う特別損失8500万円を計上したためである。コンテンツ資産の
評価損は、ゲームソフトの企画・開発・販売を行なうデジタルコンテンツ事業で発生した。
マーベラスによれば、海外で大型量販店の倒産や専門店の店舗閉鎖が相次いでおり、
ゲームソフト市場が低迷している。その結果、年末商戦以降における受注数が
大幅に減少しているという。また、国内でも主力シリーズ作品の追加受注が、
見込みを大幅に下回った。さらに3月発売予定の国内タイトルが開発の遅れから
発売延期となっていることも理由としている。
マーベラスは、ゲームソフト事業でヨーロッパ市場での展開を強みとしている。
平成20年3月期の全体売上の25%以上が海外からのもので、その大半が
ヨーロッパからだった。しかし、今回は欧米の経済不振が、逆に同社の業績に
大きな影響を与えるかたちになった。
http://animeanime.jp/biz/archives/2009/03/9_3.html