ユーザー本人が知らないうちにショートメッセージ(SMS)で他人のアカウント
へ現金を送金させるトロイの木馬が、インドネシアで相次いで出現しているという。
ロシアのセキュリティ企業Kaspersky Labがブログで伝えた。
それによると、インドネシアでは「TP」というテキストをSMSで151番に送信する
だけで、現金として使えるクレジットを他人のアカウントに送金できるサービスを
提供している携帯電話会社がある。マルウェア作者はこれに着目した。
問題のトロイの木馬は、ユーザー本人が知らないうちに送金リクエストのSMSを
151に送ってしまう。Kasperskyは過去1週間でこの手のトロイの木馬を新たに5種類
見つけたという。いずれもPythonで書かれ、Symbianで機能する仕組みになっていた。
送金された額は5000〜1万ルピー(45〜90セント)と小額だが、ユーザーに気付かれ
ない程度の小口送金を大量に行うのが攻撃側の狙いと見られ、全体の被害額は膨大に
なる可能性がある。
ロシアでもSMSを使って金を盗む手口が頻発していたといい、Kasperskyはこうした
攻撃の拡大を予想している。
http://news.nifty.com/cs/technology/systemdetail/itmep-20090122016/1.htm