東京都大田区で1月、交際相手だった無職の藤家英樹さん=当時(53)=をナイフで
刺し死なせたとして、傷害致死の罪に問われた元Vシネマ女優、
木村衣里被告(32)の判決公判が26日午後、東京地裁で開かれた。
被告が刺したか、被害者が自分で刺したのか−の認定が争点となったが、
秋葉康弘裁判長は被告の犯行と認め、懲役2年6月(求刑懲役4年)を言い渡した。
公判で検察側は、木村被告にSM(サドマゾ)の嗜好があり、お互いが暴力を
振るってから性行為に至っていた−と指摘。
犯行直前も木村被告と藤家さんが性的興奮を得るために、お互いに暴力を
振るい合っていたとし、「SMプレイの行き過ぎによる犯行」と結論付けた。
一方、弁護側は「藤家さんが性的興奮を高めるため自分で刺したか
、事件直前の激しい暴力のために意識がもうろうとしていた被告に刺させた」と主張。
衣里被告に藤家さんを刺す動機がなく、刑事責任能力もないとして無罪を主張していた。
衣里被告は被告人質問で、藤家さんの傷について「私の中では何があったのか
分からないという表現しかできません」などと供述していた。
起訴状によると、木村被告は1月26日朝、大田区の自宅マンションで、同居していた
藤家さんの背中を果物ナイフで1回刺して死亡させた。
衣里被告は平成8年、大手自動車メーカーのキャンペーンガールとして芸能活動をスタート。
レースクイーンや女優も経験し、Vシネマに出演したり、写真集を3冊発売するなど活躍していた。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/081126/trl0811261540010-n1.htm