兵庫県尼崎市の市中央卸売市場(現・市公設地方卸売市場)の清掃委託業務をめぐり、
不正に委託先を決めたとして、県警捜査2課は13日、偽計業務妨害容疑で同市人権啓発室長、
田口日出男容疑者(57)ら職員3人と、同市東塚口町の清掃業「摂津」役員、
野田幸男容疑者(62)と同社社員、重吉将和容疑者(33)の計5人を逮捕した。
逮捕されたのはほかに尼崎市下水道部業務課長、村田雄二容疑者(59)、
同市管財課課長補佐、杉原雅人容疑者(45)。
調べに対し田口、村田容疑者は「摂津と結託はしていない」などと容疑の一部を否認。
杉原、野田容疑者らは認めているという。
調べでは、5人は同市場の清掃業務を摂津に委託させるため、平成19年3月に
架空の指名競争入札を実施。不当に高い最低制限価格を設けて、最も低い金額
を提示した同市内の事業組合を排除した疑い。
同市が平成19年度から、随意契約だった委託業務の発注方法を入札に変更していく
方針を示したため、長年清掃業務を受託していた摂津の野田容疑者が同年1月ごろ、
当時市場の係長だった杉原容疑者と相談、市場長だった田口、次長だった村田の
両容疑者の承諾を受けて架空入札を実施した。
入札には8社が参加していたが、予算価格と最低制限価格の間の金額を提示した業者は
摂津だけだったことなどから、県警は事業組合以外の7業者で談合が行われ、架空入札は
談合に加わらない事業組合を排除するためだった可能性もあるとみて他の業者から事情を
聴くとともに、5容疑者の間で金銭授受がなかったかなど贈収賄容疑も視野に捜査を進める。
ソース:MSN産経ニュース 2008.11.13 21:28
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081113/crm0811132128040-n1.htm