京都市上京区の京都YMCA国際福祉専門学校の生徒が、趣味のブレイクダンスを簡単にした
高齢者向けの「わいわいブレイク健康体操」を考案した。
ブレイクダンスは大きくて激しい動きが特徴だが、足を上下に動かすなど
高齢者の体力づくりに役立つ動作も多く含まれている。
体操の中で本格的なダンスも披露し、生徒は「見てもやっても楽しい形を目指した」と話している。
同校の健康福祉学科2年の松本彰太さん(20)=伏見区=と中村斉子さん(22)=滋賀県草津市。
今春の卒業を前に、1年間介護予防事業の実習に参加。自己紹介で松本さんが
趣味のブレイクダンスを披露したところ、お年寄りに喜ばれた。
体操は、こうした実習での経験を形に残そうと企画した。
ブレイクダンスの基本動作は、前、横、縦、回転の4種類。
健康体操ではこの動きを、本来の体全体を使ったオーバーアクションから、体の一部分で行う小さな動きに変えた。
例えば、足を開脚した状態で肩を軸に回転する動きは、手首や足首を回す形に。
逆立ちで歩く縦の動きは、太ももを上下させたり足踏みする動きにした。
お年寄りの前では、中村さんが手本を見せ、松本さんが動きに関連したブレイクダンスを披露する。
すでに市内の介護予防教室などで紹介した。記入してもらったアンケートでも好評で、
「感動した」「次またやりたい」といった感想が並んだ。
指導した健康運動指導士の山本孝さん(33)=野洲市=は「楽しく運動することは大切。
不器用かもしれないが、遊び心のある彼らなりの形ができた」と話す。
2人は3月末で卒業するが、フィットネスクラブのインストラクターになる松本さんは、
「ブレイクダンスを取り入れた運動を広めたい」と意気込む。
中村さんは小学校の講師を務める予定で、「運動嫌いの子どもが多いけど、実習や
健康体操で得たものを伝えたい」と話している。
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