あすか製薬株式会社(社長:山口隆)と日本ケミカルリサーチ株式会社(会長:芦田信)とは、
日本ケミカルリサーチが開発を進めている完全無血清培地を使用して製造したムコ多糖症II型(ハンター病)治療剤である
遺伝子組換えイズロン酸−2−スルファターゼ(以下「本剤」という。)
の開発権および製造販売権に関する契約を本日締結しましたのでお知らせいたします。
なお、本契約締結に伴い、日本ケミカルリサーチは契約一時金およびマイルストーンを受け取ることになります。
これにより両社は国内における本剤の開発を共同で実施いたします。また、国内販売権は両社が保有します。
海外につきましては開発・販売権(サブライセンス付)は、あすか製薬が独占的に有することになりますが、
日本ケミカルリサーチは原体の独占的な供給権およびあすか製薬がサブライセンシーから受領する一時金の一部を受け取る権利などを保有します。
ムコ多糖症II型(ハンター病)は、ムコ多糖代謝酵素の一種であるイズロン酸−2−スルファターゼが
先天的に欠損または機能低下することで、組織細胞内にムコ多糖が蓄積し、細胞障害などを引き起こす進行性難治性希少疾患です。
伴性劣性遺伝により、主に男児に発症し、国内患者数はおよそ140名、全世界では2,000名と推定されています。
本剤は日本ケミカルリサーチが開発した独自技術「完全無血清培養法」により、
製造工程においてウシ血清などの動物由来血清を使用しないため、
既知および未知の動物血清由来感染症やウイルス混入のリスクを排除できるという優れた特長を有しています。
両社は、こうした優れた特長を有する本剤の開発に積極的に取り組み、早期に臨床試験に入れるよう努めてまいります。
また、両社は、平成19年3月に卵胞刺激ホルモン(FSH)に関するライセンス契約を締結しており、本契約はそれに続くものとなります。
今後も協力体制をさらに強化し、安全性の高い遺伝子組換え製剤を提供してまいります。
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=177139&lindID=4