留萌管内増毛町は三日、町内別苅の町営宿泊施設「ホテル増毛」の
温泉浴槽から国の基準の百三十倍のレジオネラ菌が検出されていたことを
明らかにした。
六月中旬に検査業者が汚染を確認したが、その後一カ月あまり放置されていた。
検査業者によると、六月六日の検査で、五つある浴槽のうち「トロン温泉」から
基準の百三十倍の百ミリリットルあたり千三百個、「打たせ湯」から同百六十個の
レジオネラ菌を検出。同十六日までに担当の町企画財政課へファクスで連絡したという。
同課は、利用者から「湯が汚い」と連絡を受けた留萌保健所の問い合わせで
七月二十五日に汚染に初めて気付き、同日、二つの浴槽の使用を中止。
配管設備と浴槽の洗浄と消毒を行って、残る三つの浴槽は使用を継続した。
しかし、今月二日に結果が出た再検査で、トロン温泉から同五百九十個、
打たせ湯から同千二百個の菌が再び検出されたことから、二日からホテルの営業を
休止した。同ホテルによると六月に二千七十六人、七月は四千六百三十六人が来館。
同菌による肺炎などの発症はないという。
同課の荻原太康課長は、業者からの連絡は受けていないとしたうえで、
「確認が遅れたことが、怠慢だといわれてもしかたない」と話している。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/41591.html