29日午前5時15分ごろ、横浜市青葉区青葉台の7階建てマンション「ドルフ青葉台」
1号棟と2号棟の間の駐車場に、男性が倒れて死亡しているとマンション管理人から119番通報があった。
消防から連絡を受けた神奈川県警青葉署で調べたところ、亡くなっていたのは、同マンション5階に住む
旧森林開発公団(現緑資源機構)の山崎進一元理事(76)と判明、全身を強打して即死だった。
山崎元理事はパジャマ姿で死亡しており、山崎元理事が住む2号棟の6階外階段に靴がそろえてあった。
同署によると、山崎元理事は妻と2人暮らし。同日午前4時30分ごろ、夫妻で一緒に起きて新聞を読んだ。
妻(76)が「また、松岡大臣の(自殺の)ニュースばかりだね」と声をかけると、「ああ」とだけ相づちを打った。
妻が居間のソファで再び寝て、同5時ごろに起きた時には姿が見えなくなっていた。最近は、緑資源機構に
対する捜査を気にする様子だったという。同署は自殺したとみて調べている。
山崎元理事は1988年、緑資源機構の前身、森林開発公団で生え抜き職員初の理事に就任。
関係者によると、理事時代の90年ごろ、受注調整の手法を考案したという。手法を引き継いだ
機構前理事・高木宗男容疑者(59)(独占禁止法違反容疑で逮捕)らが、緑資源機構談合事件を主導していた。
山崎元理事は、退職後も機構に大きな影響力を持ち、高木容疑者らから落札予定業者の一覧表を見せられて了承。
2006年度の一覧表も見せられていたという。また、退職後、林道関係の土木、測量業者などでつくる任意団体
「特定森林地域協議会」(特森協、解散)の副会長も務めた。26日には、緑資源機構談合事件の関連先として、
東京地検特捜部から自宅の捜索を受けていた。
山崎元理事が副会長を務めた特森協と同じ場所にあった政治団体「特森懇話会」(解散)は、松岡農相ら
国会議員に献金などをしていた。山崎元理事はこれまでの取材に、機構の受注調整などについて
「私は関心はなく、課長たちがやっていた」と関与を否定していた。
東京地検の岩村修二次席検事によると、自宅の捜索以降、連日、事件の参考人として任意で事情を聞き、
28日も昼前ごろから午後8時ごろまで事情聴取。29日も午後から聴取予定だった。
岩村次席検事は「高齢に配慮し、事情聴取をしていたと聞いており、28日も特段変わったことがあったとは
聞いていない」とし、捜査への影響については「答えられない」と述べた。
森林開発公団の元理事が自殺か…緑資源で自宅が捜索対象に : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070529i102.htm