【社会】フリーペーパー「ぱど」に騙された?農業実習生怒りの告白【北海道】

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1布施院定φ ★
農業体験実習生 怒りの“告白”
私は町ぐるみでだまされた! 「農家に嫁に来たんじゃない」

「私は農業を体験しに来ただけで、お嫁さんに来たわけじゃない」
―農業体験実習生募集の広告を見て大阪から北海道までやって来た女性が、
受け入れ先から屈辱的な仕打ちを受け、心に深い傷を負ったまま帰って行った。
「農業体験実習」と「農村花嫁」とでは明らかに中身が違うはず。
誤解を生じさせる表現で都会の女性を集め、
なかば強引に嫁入りを迫るやり方は、人権を踏みにじる、
心の詐欺ではないか。

「何も考えずに来てほしい」

大阪府茨木市に住む池田八重子さん(仮名・40歳)は昨年7月中旬、
関東・関西方面を中心に発行されているフリーペーパー「ぱど」に掲載された
「農業体験実習生募集」の広告を見つけ、応募を思い立った。

募集していたのは北海道上川支庁管内にある人口5000人台の町。
同町の農業後継者育成推進協議会の名称で
「農業を体験して新しい自分を見つけてみませんか」と呼びかけていた。
その協議会の事務局が役場内にあったことから、
安心できる組織だろうと判断、まずは詳しい内容を聞くため、
事務局に電話を入れてみることにした。

電話に出たのは同町農業委員会の女性職員。
池田さんが「農業体験実習生とは具体的にどういうことをするのですか」と訊くと
女性職員は「農家の手伝いをする仕事で、
農業の勉強会のようなものと想像してください」と答えたという。

池田さんは両親と暮らしており、
親には「内容もよく分からず、そんな遠いところに行ってどうするの」
と猛反対されたが、
「農業を経験することで、将来の自分に何か役立つことが見つかるかもしれない」
と夢を膨らませ、その後事務局から送られてきた履歴書などの必要書類に記入し、
顔写真を添えて送り返した。

8月2日には事務局から
「受け入れ先が決まりました。詳しい内容は資料を送ります」
と電話が入り、このとき池田さんは
「そこでは何人くらい受け入れるのですか」と訊いた。
農業体験実習生なのだから、一度に数人は受け入れるのだろうと思っていたのだが、
返って来た答えは「基本的には1人です」だった。

それを聞いて池田さんの両親は余計に不安を募らせ、
また池田さん自身の心にも不安がよぎった。「大丈夫なのですか?」。
が、電話の向こうの女性職員は「この電話で詳しくお話しするのは難しい。
現地で説明するので、今は何も考えずにとにかく来てほしい」の一点張りだった。

「あの時私の頭の中には、農業をやれるという希望的な思いしかなかったので、
飛行機のチケットが取れ次第、そちらに行きますと言っていました」
―この決断がまさか、とんでもない迷路をさまようことになろうとは、
北海道の農家事情にうとい池田さんには知る由もなかった…。

http://www.h-keizai.com/article-2007-02/p078-kokuhaku.html

続きは>2以降