文部科学省は23日、2006年度版文部科学白書を発表した。
昨年秋、全国各地の教育現場や文科省などを巻き込んだ必修科目の未履修問題については、
白書原案に記載せず、決定直前に指摘を受けて、急きょ盛り込んだ。
未履修問題は、教育改革関連法案の地方教育行政法改正案を提出する契機になっただけに、
文科省の対応に批判が出そうだ。
白書の事前説明で報道各社から指摘された文科省は「白書の締め切りである11月ごろまでに
未履修問題の全体像が把握できなかったため入れなかった。だが、関心が高いことが分かった」として、
正誤表の形で未履修問題の記述を加えた。この中で、未履修問題の原因については「大学入試に
必要な科目に偏った教育課程を編成した」ためとみており、文科省の実施した調査や対応策を明記した。
また、白書では、昨年に成立した改正教育基本法や安倍内閣の教育改革を踏まえて「教育再生への取組」
を特集した。「伝統的社会規範の価値や公共の精神を、もう一度見直すことが大切」などとした。
日本の子供の学力については前年度版の表現を踏襲して「読解力が低下傾向にあるなど、
世界のトップレベルとはいえない状況」とした。
文科白書発表「未履修」あわや記載漏れ…指摘受け挿入 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20070323i202.htm