神戸市の旧福徳銀行で1994年8月、5億4100万円を強奪したとして強盗容疑で指名手配されていた男が9日、
名古屋市内で信用金庫の職員から金を強奪しようとして取り押さえられ、
愛知県警に強盗傷害の現行犯で逮捕された。
旧福徳銀行の強盗容疑は、2002年4月1日で公訴時効が成立している。
逮捕されたのは、住所不詳、元暴力団組員森本喜博容疑者(56)。
森本容疑者は9日午前9時40分ごろ、名古屋市中区大須2の愛知信用金庫西大須支店北側駐車場で、
ジュラルミンケースを車から下ろしていた男性職員2人に拳銃を突きつけて職員ともみ合いになり、
110番通報で駆け付けた同県警中署員に取り押さえられた。
その際、職員が左手の指に軽傷を負った。拳銃には実弾が装てんされ、柳刃包丁も隠し持っていた。
旧福徳銀行の事件は94年8月5日朝、神戸市中央区の同銀行神戸支店前で、
拳銃を持った覆面姿の男2人組が現金輸送車の現金を奪って逃走。
兵庫県警が、森本容疑者を指名手配。97年11月に参考人聴取後、
自殺した神戸市内の会社員(当時58歳)を共犯と断定した。
森本容疑者は、整形手術や変装を繰り返し、約10種類の偽名を使い分け、
一部で「10の顔を持つ男」と呼ばれていた。
99年12月までの約2年間、偽名で静岡県内のアパートに潜伏していたが、その後の足取りは、不明だった。
強盗罪の時効は7年だが、約8か月の海外への渡航期間があり、この間は時効が延長された。
福徳銀行は98年10月、なにわ銀行と合併し、なみはや銀行となったが、99年8月に経営破たん。
01年2月、大和銀行などに営業譲渡された。
13年前の銀行強盗で時効成立の男、信金職員襲い逮捕 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070209i213.htm