「奔奔(ホンホン)族」と「齧老(ゲツロウ)族」から読み解く
若者の就職意識(1)−祝斌
人事部が発表したある調査が議論を呼んでいる。
大学を卒業して社会人となった若者は、2005年では338万人
だったが、06年には75万人増の413万人となり、増加率は
22%に達した。
しかし一方では、大学新卒者への新規求人はわずか166万5000人
であり、05年年に比べ22%も減少しているというから、マスコミ
が大きく取り上げるのも当然であろう。
このデータは、大学新卒者の6割が就職難に直面することを意味
している。
大学卒業者が就職先をみつけづらいという現象は、若年層の就職難
問題としては氷山の一角に過ぎないのも事実だ。むしろ、農村部の
労働力を含む膨大な若年層失業階層が形成しつつあるということこ
そが、問題をますます深刻化させているといってもよい。
最近、中国では「奔奔(ホンホン)族」という流行語をよく耳にする。
「奔奔族」というのは、1975年から1985年までに生まれ、
若さゆえの力強さを誇示しながら成功への道を奔走している若者を
指す。
また、「奔奔族」が仕事上の辛さを感嘆するのとは対照的に、親から
金銭的な援助を受けて生活する「齧老(ゲツロウ)族」というものある。
海外では、仕事に就いていない若者をNEETと呼ぶと聞いている。
NEETは「Not in Education,Employment
or Training」の略で、学校に通わずかつ職業教育を
受けていない、主として家族からの援助で生活するしかない若者を指す。
中国でいう「齧老族」が、NEETに当たる。
NEETの実態をみると、複雑な主観的・客観的要因により、ますます
多くの若者が就職難という迷路に迷い込み、入り口を見つけられずにいる。
中国で経済が最も発展している上海市でも、失業中の子女を心配する親は
少なくない。
全国青年連合会と労働社会保障部の調査結果によれば、15−29歳の
青年層における失業率は約9%で、社会全体の平均失業率6.1%を大きく
上回っている。しかも、1年以上の長期失業青年が72%を超えている。
ソース 中国情報局
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2007&d=0104&f=column_0104_002.shtml その2に続く