不納欠損処理など不適切な徴税業務が問題となった福智町で、
町議6人が税金などを滞納していたことが18日、分かった。
同町政治倫理審査会(平野健会長)がまとめた本年度資産報告書(5月31日現在)によると、
滞納額は最高で437万円。6人中4人が100万円以上を滞納していた。
町民から「行政の徴税の怠慢を追及する立場にある議員として、納税意識が低すぎる」と厳しい批判が出ている。
6人の滞納額平均は168万円。437万円を滞納していた町議は、火災に遭って自宅を建て替える際、
町から借りた住宅新築資金や宅地取得資金を返済していなかった。
「10年間、町から一度も督促がなかった。こちらも困惑している」と話す。
他の5人の町議も、住民税、固定資産税、住宅改修資金などを滞納。
国民健康保険税や町営住宅の家賃まで滞納している町議もいた。
住民税を滞納した町議は「納税を(自分が役員を務める)会社の経理担当者に任せていた。
申し訳ない。今後、こうしたことがないようにする」と話した。
また、5月31日の資産報告書提出期限を守らず、約3カ月遅れて提出した議員もいた。
同町議会は今年3月の合併で在任特例を適用し、旧赤池、方城、金田町の全議員が残留し、
議員数は現在46人。このうち、滞納している議員の割合は13%に上り、
町民全体の滞納率(10%未満)を上回る。
町は「徴税への町の対応が問われている時期であり、申し訳ない」として、
滞納した町議に未納通知書を送り、納付を呼び掛けるという。
しかし、町内の主婦(64)は「払わない町議にもあきれるが、滞納を阻止できない町にも問題がある」
と憤りを隠さなかった。
=2006/10/19付 西日本新聞朝刊=
2006年10月19日12時18分
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/local/fukuoka/chikuho/20061019/20061019_002.shtml