ボーダフォン日本法人買収で携帯電話市場に参入したソフトバンクが、
米アップルコンピュータの携帯音楽プレーヤー「iPod」の機能を内蔵した携帯電話を
両社で共同開発し、年内にも発売する見通しとなった。
ソフトバンクの孫正義社長とアップルのスティーブ・ジョブズCEOのトップ会談で大筋合意したもので、
これが実現すれば「着うたフル」で先行するauや、
今年6月の事業参入を予定しているNTTドコモにも大きな衝撃となる。
両社の提携は13日付の日経新聞が報じた。まず、現行のiPodと同様、
パソコン経由でアップルの音楽配信サービス
「アイチューンズ・ミュージックストア(iTMS)」の楽曲を受ける機種を発売。
続いて無線LAN経由で楽曲を直接ダウンロードできる機種もそろえる。
すでにアップルは、米モトローラにiPod機能を技術供与しているが、
今回の製品にはソフトバンクとアップルの両ブランドが付くとみられる。
アップル初の携帯電話という点も、人気を呼びそうだ。
auの着うたフルは約15万曲のラインアップで1曲300円程度。
これに対し、iTMSは100万曲以上を用意し、1曲150−200円で販売されている。
通信分野での覇権を目指す孫社長は、ボーダフォン買収という奇策に続き、
音楽配信事業でも価格破壊を一気に進める算段のようだ。
ただ、邦楽の充実度ではiTMSよりも着うたフルが先行していることから、
日本のレコード会社との交渉が今後の鍵を握りそうだ。
http://www.zakzak.co.jp/top/2006_05/t2006051310.html