振り込め詐欺の実行グループが31日、静岡、神奈川両県警の共同捜査本部に詐欺容疑で逮捕された。
県内で少なくとも10件、約1400万円の被害が出ているほか、岐阜や三重など二十数都県でも
約170人が被害に遭い、総額も計約2億7000万円に上っているという。また、判明しているだけでも
グループのメンバーは十数人いたとされ、捜査本部は同日、グループの自宅など8か所を家宅捜索し、
余罪や共犯についても調べている。
調べによると、東京都中野区中野、会社役員今井琢麻容疑者(24)ら6人は2004年7月ごろ、
架空の債権回収会社「日同プランニング」を名乗り、富士宮市内の女性事務員(当時32歳)に
「電子消費者契約通信未納利用料請求最終通告書」と題し、裁判取り下げ費用や弁護士費用を請求する
うその内容のはがきを送るなどし、計約630万円をだまし取った疑い。
グループは「リーダー」「店長」「電話役」「現金引き出し役」と役割を分担。東京都新宿区の貸しビルで
電話をかけるなどし、オーナーや店長がだまし取った金の大部分を受け取っていたという。
犯行に使われた架空の会社名はほかにも数社あり、ほとんど同様の架空請求を繰り返していた。
振込口座は約110確認されており、「口座屋」から購入したとみられている。
静岡県警がこの事件を捜査していたところ、神奈川県警と競合。同県警が捜査していた別の事件で
グループの資料があったことから、両県警が共同捜査していた。捜査本部は背景に暴力団が
絡んでいる可能性があるとみて、事件の全容解明を進める。
ソース:読売新聞 06/02/01
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news003.htm