アリゾナ州トゥーソン──世界初の「顔面移植」手術を受けたフランスの女性(38)が、
喫煙を再開したことが明らかになった。医師団は、喫煙による移植部分への悪影響
を懸念している。
執刀を担当したアミアン大学教授のジャンミシェル・デュベルナール医師が18日、
昨年11月末に実施した「顔面移植」手術の詳細を、当地で開かれた医療関連学会
で発表した。
発表によると、移植手術を受けた女性は昨年12月30日、移植部分に拒絶反応が見ら
れたため、大量のステロイド剤を投与。1月2日に拒絶反応を抑えることができたという。
また、女性が喫煙を再開したと報告。喫煙によって移植部分が悪影響を受け、拒絶反応
が再発する恐れがあると、懸念している。
AP通信は、女性の喫煙頻度などについては、触れていない。
女性は犬に襲われて顔面を損傷し、脳死と診断された別の女性から摘出された鼻や唇、
あごなどを移植された。手術成功後はリヨンの病院で療養し、ことばを発音するための
練習を重ねている。デュベルナール医師によると、手術前には不可能だった、ものを食べ
たり飲み込む動作が、できるようになったという。
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200601190029.html