社員不在の可能性認める 宇治、女児殺害事件で学習塾社長
京都府宇治市の学習塾女児殺害事件で、事件当時、京進宇治神明校に社員は出勤しておらず、
容疑者の大学生を含めてアルバイトの2人だけだったことで、学習塾「京進」(本社・京都市
下京区)は12日までに、他の教室でもこれまで社員不在のままアルバイト学生だけに児童や
生徒の対応させていた可能性があることを認め、社員を必ず配置するよう安全管理態勢を見直
すことを明らかにした。
京進の立木貞昭社長は11日午後の記者会見で、「アルバイトしかいない時に子どもを集める
ことが、ないとはいえない。責任者が常にいるのが普通で、結果的に十分な対応ではなかった」と
述べた。
学習塾チェーン業界では、業者間の競争が激しく、他社でも社員不在のままアルバイトに児童の
対応を任せている場合があるとみられ、影響が広がりそうだ。京進も加盟している全国学習塾協
会(事務局・東京)の稲葉秀雄専務理事は「社員不在では安全面だけでなく対応できないことが
ある。通常ではありえない」と話している。
同社の会見などによると、10日午前9時前、模擬テストのために児童13人が宇治神明校に
集合。同校の校長(27)以下3人の社員は出勤せず、アルバイト講師の男性(22)1人が試験監督を
務める予定だった。ところがアルバイト講師萩野裕容疑者(23)=殺人、銃刀法違反容疑で送検
=がテスト前に勝手に出勤し、自作の国語のアンケート記入を理由に、児童と同僚講師を別の
教室に移るように依頼。女児と教室で2人きりになり、持ち込んだ包丁で殺害したとされる。
(京都新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051212-00000005-kyt-l26