【朗報】 山口・光市の母子殺害で弁論 無期判決見直しで死刑か♪

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258オレオレ!オレだよ、名無しだよ!!
【 マスコミの「無期見直しで死刑か」などという記述を鵜呑みにしてはいけない 】

 2審無期判決を不服として検察が上告した事案で最高裁において弁論が開かれるのは
99年以来6年ぶりとなるが、99年には2事件で弁論(国立主婦強姦殺人事件、福山女
性殺人事件)が開かれおり、そのうち国立の事件のほうは「審理を尽くしても死刑
がやむを得ないとはいえない」として上告棄却の無期判決、福山の事件のほうは被告
に無期前科があったことを主たる理由に破棄差戻の判決(その後広島高裁で死刑判決
・現在は最高裁で審理中)となっている。
 最近では、94年に起きた連続リンチ殺人事件で3被告に死刑の判決(05年10月名古屋
高裁)が出るなど、近年、少年の犯罪に対してやや厳罰化の傾向にあることもあり、
今回の弁論決定で、無期がほぼ決まりかけていた被告にとって不利な状況となったの
は確かだが、上記事実からも、それが破棄差戻につながるとするのは短絡的であり、
むしろこの事件の場合は、(判断にあたっては最大限慎重にならなければならない少
年犯罪であり、一方で遺族の本村洋さんは死刑を求める運動を熱心にされておられる
ので)破棄差戻のための弁論と考えるよりも、双方の意見を聞き、被告の元少年に対
する死刑の是非の判断をより慎重に行うための弁論であると考えるほうが賢明である。

 「無期懲役は軽すぎる」「更生の可能性を過度に考慮した判決だ」などという者も
いるが、永山基準に照らして考えると、「死刑が真にやむをえない」とまでは言えず、
無期懲役が相当であるとした1・2審判決は妥当である。

※死刑は永山基準に照らしあわせて真にやむをえない場合のみ合憲とされている。
259オレオレ!オレだよ、名無しだよ!!:2005/12/13(火) 04:15:55 0
ここで、>>259下段の(永山基準に照らし合わせると死刑がやむを得ないとは言えない)理由
について述べるが、たしかに、犯行の動機は身勝手なものであり、犯罪行為自体も残酷で、遺
族の被害者感情も大きいが、

1)犯行は周到に計画されたものではない 
2)被告人には前科がない 
3)当時18歳の少年
4)環境の不遇

(ここで、1)及び2)は被告の犯罪性が顕著ではないということを、3)は犯行当時、被告が未熟で
あったことを示し、4)についてはそれが少年の性格に影響を与えたというべき証拠とすることが
できる。)

(被害者の数及び犯行後の情状についても微妙なところではあるものの) これら1)〜4)
の事実を考慮すると、「死刑が真にやむをえない」とは言うには疑問が生じ、また、以下の
ことからも、永山基準の下で被告人に死刑を科すことはほぼ不可能である。

a)一般予防の見地からも死刑がやむをえないとは言えない
b)死刑の判決を下さなければ、過去の死刑事件との量刑の不均衡が生じるということはできない。
260オレオレ!オレだよ、名無しだよ!!:2005/12/13(火) 04:16:30 0
だが、それはあくまでも現行の基準の下での話であり、もし最高裁が破棄差戻(※注)
の判決を言い渡すのならば、その判決の中で「死刑の適用基準」を新たに示すという
ことになるだろう。基準を変更すれば死刑適用も可能である。

しかしながら、1983年以来、死刑の判断の場において長く定着してきた永山基準を改
めることは、従来、「永山基準に照らし合わせて考えると死刑の選択がやむをないと言わざ
るえない」場合のみに限って合憲であるとされていた死刑制度について、最高裁がその合憲
性(合憲・違憲の境界)を変動的なものとみなすことであり、その憲法的不安定性から、学
者の批判のみならず、死刑制度そのもの正当性に疑問が生じるという結果にもなりかねず、
厳しいというのが現実である。なお、憲法と人権の関係は本来安定的でなければならない。

したがって、これまでに述べたことより、マスコミの「無期見直しで死刑か」などという
記述(見解)は法に無知な者の意見であり、実際に被告が死刑になる可能性は極めて低い
ということがわかる。

(注※)
この事件の場合、事件の特殊性(少年犯罪であること)と重大性、および1・2審では無期懲
役の判決となっていることから、仮に最高裁が「死刑が相当である」と認めたとしても、破棄自
判の死刑判決はありえず、さらに慎重な審理を尽くさせるため、2審の無期懲役を破棄した上で
、高等裁判所に「死刑相当」という意見をつけて差戻という形になる。