★航空ダイヤなど集中管理、日航の接続データが流出
日本航空が運航しているすべての航空機のダイヤ、乗員のスケジュールなどを
集中的に管理しているコンピューターシステムで、接続用データの一部が外部に
流出していたことが、2日わかった。
日航では、流出データを悪用した不正アクセスはこれまで起きていないとしているが、
国土交通省では社内で重要データの管理が不十分だったとして、同社に対し厳重注意した。
接続用データの一部が流出したのは、日航の運航管理システム「JALFOS」。
日航が運航する国内、国際線すべてのダイヤのほか、同社の航空機、乗員の管理などを
一元的に行っている同社の“心臓部”で、各機の運用データや、搭乗する乗員の住所などの
個人情報も保管している。
国交省などによると、流出したのは、乗客数や搭載燃料などに応じて再計算した
各機の総重量を、JALFOSに入力する際の接続用データ。接続後は、システム内の
他のデータも閲覧できるという。
同社が2003年にシステム更新で委託したプログラム開発会社社員が、個人のパソコンに
不正に保管していたもので、このパソコンがコンピューターウイルスに感染、先月24日から
インターネットを通じて外部からデータを閲覧できるようになっていた。
日航では国交省からの通報で、JALFOSの接続用データの流出を把握。同社は先月28日、
データを保管していたパソコンを特定し、インターネット接続を停止することで流出を
止めたとしている。
日航では、「JALFOSには指定されたパソコン以外からは接続できないため
不正アクセスの恐れは少ない」と説明しているが、「社内で情報管理が徹底できなかった
ことは申し訳ない」としている。
讀賣新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051202-00000205-yom-soci