「1部屋1人」(全54部屋)の規定がある大相撲の外国人枠が、事実上の満杯となった。
横綱朝青龍、新関脇琴欧州などの活躍、国際相撲連盟による世界普及などで触発された
モンゴルや欧州諸国の外国人入門希望者は今後、現役の外国人力士の引退をあてにする
“空き待ち”状態となる。
大相撲秋場所(9月11日初日・両国国技館)の新弟子検査受検希望者の申請が31日に
締め切られ、新たにグルジア出身で西前頭2枚目の黒海(24)の弟、ジョルジ・ツァグリア・
メラブ君(18)が入間川部屋から受検する。
また、今年7月の世界ジュニア選手権(両国)無差別3位となったグルジア人の
ジュゲリ・テイムラズ君(18)も8月初めから木瀬部屋で寝食を共にしており、11月の九州場所
での入門を目指していることも分かった。
これで、現在54ある相撲部屋のうち、外国人力士が所属していない部屋は伊勢ノ海、
中村、峰崎、春日野の4部屋だけとなった。しかし、これらの部屋の師匠は、
「日本人を育てるのが先。私が親方の間は、採用しない」(伊勢ノ海親方=元関脇藤ノ川)と
話すなど、外国人力士の入門には消極的な考え方だ。
大相撲の外国人枠は一時期、「総枠40人、1部屋2人」だったが、不平等が生じるとして
2002年2月の理事会の申し合わせで総枠を取り払い、既に複数が所属する部屋を除き、
「1部屋1人」とした。
秋場所番付現在、力士総数は735人で、外国出身力士は12か国59人が所属している。
日本相撲協会の北の湖理事長は「今後も枠を広げる考えはない」と話している。
ソース:
http://www.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20050901i501.htm