祭りの松明を節約、丸太にアスベスト巻く…京都・舞鶴
京都府舞鶴市で400年以上続く盆の伝統行事「城屋(じょうや)の揚松明(あげたいまつ)」で、
たいまつの丸太を火から守り、長期間使用するため、アスベスト(石綿)のシートを巻いていたことが
22日、わかった。
約10年前から使われ、昨年まで住民がマスクをつけずに取り付け作業をしていた。短時間のため
健康への影響は少ないとみられるが、観光客にも配慮、地元では使用中止を検討している。
毎年8月14日夜、雨引(あまびき)神社の境内で行われる揚松明は、地区の青年約20人が
長さ30センチのたいまつ約100本を、立てた杉の丸太(長さ約16メートル、直径約50センチ)の
上部に取り付けた麻の束に向かって投げつけて点火。巨大なたいまつが夜空を焦がす
幻想的な光景が広がる。
丸太は、1本20万円以上で、燃えて短くなり、2〜3年しか使えない。このため、約10年前から、
耐火性と断熱性のあるアスベストのシート(縦約5メートル、横約2メートル)を上部に巻き、
針金で固定、麻をその上に取り付けるようにした。シートのおかげで、約5年間使えるように
なったという。
今年はアスベストの健康被害が表面化したため、シートの使用中止の意見も出たが、
「代わりの素材がすぐには見つからない」として、マスクをつけて作業した。
市教委が使用中止を求めており、地区役員の1人は「代替品を探し、来年からは別の方法を考えたい」
と話している。
ソース
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050822i305.htm