ぞくほー
★第10惑星発見「すぐには認定できぬ」
・「10番目の太陽系惑星を発見した」との米航空宇宙局(NASA)の30日の発表について、
専門家からは「断定するのはまだ早い」などと、慎重な声も上がっている。
発見した米国の研究者は、最大で冥王星の1・5倍とした大きさを、惑星と判断した根拠に
挙げている。だが国立天文台の渡部潤一助教授は「認定には同じような軌道面に似た
大きさの天体がないことも必要で、冥王星より大きいというだけではすぐに認定できない」
と話す。
惑星か否かの検討は、来年夏にプラハで開かれる国際天文学連合(IAU)の総会で
スタートするが、結論が出るまでに時間がかかりそうだ。
1930年に米国の天文学者が発見、9番目の惑星と認定された冥王星自体が太陽系惑星
の中では最も小さい。当初は海王星級とみられた大きさが、実際はその20分の1程度
だったことや、似た軌道を回る、ある程度の大きさの天体が92年以降次々に発見され、
専門家の間から「惑星ではなかった」との意見が噴出した。
この事態を受け、IAUは99年に「第9惑星の定義は冥王星」との宣言を出し、あいまいな
まま決着させた経緯がある。
渡部助教授は「米国の学者が見つけた唯一の惑星を失いたくないとの政治的な意味も
あったと思う。本来、惑星でない天体を惑星と呼んでしまった反省から、次の議論は慎重に
なると思う。私自身は惑星には当たらないのではないかと思う」としている。
http://www.sankei.co.jp/news/050730/sha083.htm