尋問の焦点は“ヤレる女”を紹介したかどうか。
2005年1月1日に施行した集団強姦罪の国内初適用事件の第2回公判が、
5月24日午後1時半から札幌地裁で開かれた。
被告は暴力団組員の宮丸克也(24)と型枠大工・真野卓(22)、元暴力団員で
会社員の吉岡審哉(22)の3人。
3人は今年1月5日、当時18歳の女性を白石区内のホテルに連れ込み強姦。
さらに、事件現場にいた被害者の友人女性も強姦しようとしたが、被害者の
通報により駆け付けた警察官に現行犯逮捕された。
3月11日の初公判で、3人は「脅すつもりはなかった」などと容疑を否認。
第2回公判は、被告に被害者女性を紹介した男性の証人尋問が行われた。
被害者の元交際相手で真野被告のひとつ年下という証人は、事件の前日夕方、
行動を共にしていた真野被告から「遊べる女性を紹介してほしい」との申し出に応え、
被害者女性の勤務が終了する午前0時すぎに会うことを約束。
後に合流した宮丸被告からも同様の依頼があり、被害者女性から連絡のあった
午前3時ころ、被告らと共に女性の自宅まで迎えに行ったと証言した。
証人は被害者女性と落ち合った後、同行していた他の友人を自宅まで送り
届けることを理由に、被害者女性を被告の運転する車に乗るよう指示。
証人はそのまま帰宅した。
こうしたいきさつから3被告の弁護士5人は、証人が当初から性交を目的に
被害者女性を呼び出したのでないかと推測。
また、女性が暴力団関係者と交遊のあることやファッションヘルスに勤務していること、
シンナーを吸引した様子がある被告の車に抵抗せず同乗したこと、事件発生後に
被告の父親に500万円で示談を持ち掛けたことなどを明かし、「ヤレる女を
紹介しろと言われて被害者を紹介したのではないか」と再三、質問を浴びせた。
これに対し、証人はきっぱりと否定したものの、時折、消え入るような証言には
「もっと大きな声で」と指摘される場面もあった。
次回の公判は、6月28日午前10時から開かれる予定。
http://www.bnn-s.com/bnn/bnnMain?news_genre=2&news_cd=220011027279