米連邦裁判所は先週、ゲーム・ハッキング・ウェブサイトの運営者と利用者を相手取ったテクモの
米国法人による提訴を棄却した。テクモ側と主な被告2人との間で内々に和解が成立したことを
受けたもので、正規に購入したゲームソフトの中身を改変する権利が消費者にあるかどうかという
議論の決着は、また先送りされることとなった。
テクモは今年1月、あるインターネット・フォーラムの行為をやめさせるために提訴に踏み切った。
このフォーラム『ニンジャハッカー・ネット』では、同社の『NINJA GAIDEN』『DEAD OR ALIVE 3』
『DEAD OR ALIVE Xtreme Beach Volleyball』といった『Xbox』用ソフトのためのオリジナルの
プログラムの制作・交換が行なわれている。利用者たちは、リバースエンジニアリングにより、
画面上のキャラクターの外見を変えるオリジナルの「スキン」を制作したり、ただでさえ露出度の高い
『DEAD OR ALIVE Xtreme Beach Volleyball』の女性キャラクターを全裸にしたりしていた。
訴えられていたのは、ニンジャハッカーのウェブマスターでミネソタ州イーデンプレーリー在住の
マイク・グレイリング氏と、同氏にホスティング・サービスを提供したフロリダ州デービー在住の
ウィル・グリン氏。
裁判所の記録によると、連邦裁判所のチャールズ・ココラス裁判官は12日(米国時間)、30日以内に
和解交渉が最終的に決着しない場合は審理を継続するとの条件の下、訴えを棄却したという。今週、
グリン氏に電話で取材したところ、テクモと和解に至ったことは認めたが、グリン氏も同氏の弁護士である
チャールズ・マッド氏も、詳細は明らかにしなかった。「とにかく私のクライアントは、テクモに金銭の
支払いを求められるような和解内容を受け入れる気はなかった」とマッド氏は話した。
この訴訟ではさらに、100人にも及ぶウェブサイトの匿名利用者も標的とされ、テクモは、利用者の
身元を特定すると公言していた。この件の経緯を見守ってきた非営利団体、電子フロンティア財団(EFF)の
ジェイソン・シュルツ弁護士は、こうした利用者たちが和解交渉の焦点になったと話した。
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http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20050520202.html