イタリア警察は16日、競走馬に勃起(ぼっき)不全治療薬「バイアグラ」などの薬物を投与していた
疑いがあるとして、南部ナポリ市近郊の無許可の競馬場を捜索し、競走馬約80頭も証拠物件として
差し押さえた。馬主や獣医師、薬剤師ら約40人が、取り調べを受けている。
バイアグラは馬の心肺機能を高め、能力を高めるとされているが、馬の走る速さがどの程度向上
するのかは、はっきりしていない。
競馬場内からは、1万箱以上のバイアグラやホルモン剤、ステロイド剤、鎮痛剤が押収された。
薬物は、米国や中国、アジアなど、イタリア国外から持ち込まれたものらしい。
競走馬などの値段は、500万ユーロ(約6億7600万円)相当とされる。ナポリは、シチリアの
マフィアと並ぶ犯罪組織カモッラの本拠地で、組織だったヤミ競馬が資金源とされている。
イタリア警察は昨年から、薬物の違法使用やヤミ競馬などの疑いで、この競馬場を調べていた。
http://www.cnn.co.jp/fringe/CNN200505190007.html