【「世界保健機関(WHO)が病気を広めている」とのデマでアンゴラ地元民がWHO職員を襲撃】
ttp://www.cnn.co.jp/science/CNN200504100011.html 世界保健機関(WHO)は9日、アフリカ南部のアンゴラで深刻な被害が出ているウイルス性出血熱マールブルグ病の
対応に向かった医療チームが7日に、感染の拡大を恐れる地元住民から投石などの襲撃を受けたと発表した。この襲撃
により、WHOは遺体収容などの活動を一時休止した。
WHO職員18人が乗った車が襲われたのは、マールブルグ病の被害が集中しているアンゴラ北西部ウイゲ州。コンゴ
民主共和国(旧ザイール)との国境に近いこの地区の地元住民は、WHOの医療チームがこの病気を広めているとの
恐れから、車を攻撃した模様。襲撃でけが人が出たかどうかは、明らかになっていない。
WHOは7日と8日にかけて遺体の収容作業などを一時中止したが、9日には救援活動を再開。マールブルグ病ウイルス
の情報を伝えたり、感染者の遺体に触らないよう地元住民に呼びかけている。
ロイター通信によると、10日までの感染者は213人に達し、医療関係者を含む184人が死亡。WHO伝染病担当の
リチャード・トンプソン報道官は、医療関係者14人が死亡したと述べている。
マールブルグ病は下痢や発熱、おう吐、出血などの症状を伴い、致死率は20%以上。ワクチンや治療法は見つかっていない。
マールブルグ病の集団感染による死者数はこれまで、1998年から2000年にかけてコンゴ民主共和国で123人が死亡
したケースが最多だった。