福岡県南部や佐賀県東部で昨秋以降、居酒屋やスナックなどから未開封の焼酎が連続して盗まれていた
事件にからみ、福岡県警久留米署を中心とする両県警の合同捜査班は二十一日までに、窃盗容疑で
福岡県甘木市の暴力団組員戸村浩美(44)、住所不定の同上野卓哉(36)の二容疑者を逮捕した。
捜査班は、二人が一連の事件に関与した疑いがあるとみて調べを進める方針だ。
調べでは、二人は共謀して二月一日、佐賀市鍋島一丁目の焼き鳥店に侵入、現金一万一千円と
焼酎五十五本(時価計約二万四千円)を盗んだ疑い。戸村容疑者は「ほかにもやった」と供述して容疑を
認めているが、上野容疑者は「(戸村容疑者と)一緒に店の近くまで行ったが、車内で寝ていた」として
容疑を否認しているという。
捜査班によると、一連の盗難は、昨年九月ごろから今年二月にかけて、福岡県小郡市や久留米市、
佐賀県鳥栖市や佐賀市などの周辺を含めた地域で続発。居酒屋や焼き鳥店、スナックなど百数店から
合計約一千本が盗まれている。
閉店後の深夜から未明にかけて、勝手口のガラス窓を割って侵入し、未開封の芋焼酎を中心に
盗むなどの手口が共通。捜査班は、福岡県内の歓楽街で、居酒屋などを相手に人気銘柄の芋焼酎を
売り回っている人物が複数いるとの情報をつかみ、一本数万円で取引されるなどブームを呼んでいる
焼酎を狙った同一犯とみて調べている。
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