鳥インフルエンザ、猫への感染確認 オランダの研究グループ
病原性が強く、ヒトの間で流行するタイプへの変異が心配されている鳥インフルエンザウイルス(H5N1)は、
ペットの猫にも感染することがオランダの研究グループによって確認された。猫はこのタイプのウイルスに
抵抗力があると考えられていただけに専門家たちを驚かせている。この研究は三日付の米科学誌「サイエ
ンス」(電子版)で発表された。
鳥インフルエンザウイルスは中国や韓国をはじめ日本でも流行。ニワトリの大量死を引き起こしたほか、ヒト
にも感染して二十三人の死亡例が確認されている。
オランダのエラスムスメディカルセンターのグループは、同ウイルスに感染したヒヨコを食べた飼い猫や動物
園のネコ科動物が死んだ事例に注目、研究に着手した。
ベトナムでの死者から採取した同ウイルスを猫の気道に接種したところ、発熱や呼吸困難を発症し、六日後
に三匹中一匹が死んだ。その肺胞は同ウイルスにヒトが感染した状態と似ていた。
研究グループは食物経由での感染の有無を確認するため、同ウイルスにかからせたヒヨコを与えたところ、
それを食べた猫は強い感染症状を示した。
また感染猫と同居させた猫も同症状を示したことから水平感染も確認された。
これらの結果から研究グループは、飼い猫は、鳥インフルエンザウイルスに感染したニワトリや野鳥を食べる
ことで感染し、そうした猫と接触することで猫同士の感染が広まることを指摘。猫の体内でヒトに感染しやすい
新型のインフルエンザウイルスに変異する可能性もあることから、十分な注意を喚起している。
ソース
ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040903-00000003-san-soci