■「高い水温 大きな原因」
萩市見島の近海で、国内では最大種の熱帯系ヒトデ「オオフトトゲヒトデ」が見つかった。日本海
での発見は初。萩市郷土博物館が六月に実施した海洋生物観察で、地元ダイバー片山佳久さん
(30)が水深二四メートルの岩礁に張り付いているのを見つけた。今後、越冬して生息し続けるか
どうかなどを観察する。
オオフトトゲヒトデは背面が薄いピンクで夜行性。分速約一・五メートルで海底を動き、腕の太さ
は子どもの腕ほどある。今回発見された個体は直径約七十センチ。体の中心から腕の先端まで
の長さは三十七センチで、鹿児島県奄美大島で発見され日本最大記録の個体の三七・六センチ
に準ずる最大級という。
個体数は非常に少なく詳しい生態は分かっていない。ハワイやフィリピンなどに分布し、日本で
は奄美大島、沖縄本島などで発見例がある。同博物館は「数年前に幼生が熱帯海域から対馬暖
流に乗って運ばれてきた」とみている。
萩近海では最近、巻き貝の一種「ツマムラサキメダカラ」や「ケアシガニ」など日本海で記録され
たことがない熱帯系の海洋生物が発見されている。同博物館は「例年になく海水温が高いことが
大きな原因」としている。
【写真説明】萩市見島の近海で発見されたオオフトトゲヒトデ
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