夏至から11日目に当たる半夏生(はんげしょう)の1日、大野市内では、鮮魚店の店先で「はげっしょさば」を
焼く光景があちこちに見られた。もくもくと上がる煙とともに、街中に漂う香ばしいにおいに誘われて、多くの人が
「夏の風物詩」を買い求めていた。
「はげっしょさば」は古くから大野に伝わる風習。江戸時代、越前海岸沿いに飛び地があった大野藩の藩主が、
田植えで疲れた農民をいたわり、地元で取れたサバの丸焼きをふるまったのがいわれとされる。
同市明倫町の鮮魚店「魚正」ではこの日、焼き上がったそばから次々と売れていく忙しさ。山本秀夫店主(56)
らは、竹串を刺したサバに切れ目を入れるのと同時進行で、汗を流しながら炭火で焼いていた。6月30日から
売り始め、2日までの3日間で約600匹が売れる見込みという。
福井市内から食べに来ていた仁愛女子短大専攻科の坂口絵美さん(21)ら4人は「脂が乗っていて、とても
おいしい。ご飯がすすみます」と焼きたてをほおばっていた。
http://mytown.asahi.com/fukui/news.asp?kiji=3907 引用元 朝日新聞