佐世保市で小6女児が首を切られ死亡した事件で、補導された同級生の女児(11)
だとする氏名や顔写真がインターネットの掲示板に掲載され、長崎地方法務局は2日、
「重大な人権侵害」として掲示板の管理者に削除を要請した。
法務省人権擁護局調査救済課によると、今回、削除を求めたのは特定の掲示板に
掲載された写真や氏名の書き込みなど計25件。事件が起きた1日から相次いで掲載
され、写真とともに「本人?」などとの書き込みもあった。
昨年7月に長崎市で起きた男児誘拐殺人事件では、ネット上の掲示板に、補導された
男子中学生だとする氏名や住所、学校名などの書き込みが約1200件に上ったほか、
神戸連続児童殺傷事件(1997年)の加害者男性が仮退院した今年3月にも、男性の
氏名や顔写真とする情報が掲載され、法務局が掲示板の開設者らに削除を求めた。
法務省は今年4月、ネット上の悪質な人権侵犯事件に対応するため、各地の法務局の
調査手順などを簡素化し、迅速な救済ができるよう制度を見直したが、重大な少年事件
のたびに加害少年らの顔写真などがネット上に流れ、同省も「抜本的な対策がない」と
頭を痛めている。
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040602it12.htm