◆ネット上に「バーチャル教会」を開設 英キリスト教団体
ロンドン(ロイター) ショッピングも銀行手続きも、クリックひとつで済む時代。オンライン化の波は、さらに
宗教の世界にも及び始めている。英国のキリスト教団体がこのほど、インターネット上に「バーチャル教会」
のサイトを開設した。
「チャーチ・オブ・フールズ(愚か者の教会)」と名付けられたこのサイトには、だれでも、どこからでもアクセス
できる。ネット上でキリスト教をめぐる議論などを展開している超宗派の組織「シップ・オブ・フールズ(愚か者
の船)」が、3カ月間の実験的試みとして、このほどスタートさせた。
サイトを訪れた人は、名前や性別、服装などを登録し、アニメーションのキャラクターとして画面に登場する。
教会内を自由に見て回り、好きな場所で祈りをささげたり、ほかの訪問者と語り合ったりすることができる。
毎週日曜日に開かれる礼拝では、聖職者のキャラクターが登場し、吹き出しの中に文字で説教が流れる。
今後は平日にも1−2回、礼拝の時間を設ける予定だという。
正式な礼拝者として登録できるのは1度に25人と定員が限られているが、このほかに姿の見えない「なぞの
礼拝者」を500人まで受け入れる。発言はできないが、サイト内をのぞいたり、説教を聞いたりするのは自由だ。
サイト編集者のスティーブン・ゴダード氏は「初の試みで、われわれも手探りの状態。この実験を通し、オンラ
イン礼拝というものが成り立つかどうかが分かってくるだろう」と話す。ネット上で礼拝ができるようになると、
教会へ足を運ぶ人が減ってしまうのでは、との指摘もある。しかし同組織はサイト上で、「礼拝の時間を教会と
ずらすなどの配慮はしている。むしろ、普段教会へ行かない人々を誘い込む効果があるはずだ」と説明している。
http://cnn.co.jp/fringe/CNN200405160008.html