市民の安全を守るべき警察で、組織ぐるみの婦女暴行や恐喝がまかり通っている――。
ロシア紙ノバヤ・ガゼータは、露警察の戦慄すべき“実態”を暴く元警官の告発を報じた。
告発したのは、最近まで6年間にわたりモスクワの地下鉄警察に勤務していたアリ・ハミ
ドゥリン氏。5年前に管轄していた駅では、女子学生が2人の警官に暴行された。さらには、
幹部が若い女性を連れてくるよう部下に“注文”するのを目撃、指示通り「女性たちが拘束
され、分署ヘ連行された」という。
また、元上官で、今も現役の幹部は、警官たちにそれぞれ、その日の勤務時間内に市民
からゆすり取ってくる金額を割り当て、勤務終了時に自分の制帽に入れさせていた。
告発内容の立証は困難だが、同氏は、いったん警察に就職すると、組織ぐるみの悪行に
加担する以外に道はなく、「それを嫌えば、でっち上げの刑事訴追を受けるなどして片づ
けられる」と語っている。同氏自身、腐敗に抵抗し続けた末、「規律違反」で免職処分とな
ったことを不当とし、警察を相手に法廷で係争中という。
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040501i315.htm