ハンプシャー警察では警察官のイメージ向上をはかるべく、勤務中、女性警官にはあま
り目立たないピアスの着用を許可する一方で、男性警官のピアス着用は全面的に禁止
する新たな服装規定を導入。しかし、同性愛者の男性警官からは、この新規定が反同
性愛的考えに基づく、明らかな性差別であるとして、非難の声があがっていることが伝
えられた。
今月から導入されたこの新規定の中では、ピアス(正確には「ピアスト・イヤリング」)の
着用規制と共に、ノーズリング(鼻輪)は文化的・宗教的背景がある場合のみ着用を許
可、また舌ピアスを含むその他のボディ・ピアスも一切着用が禁止されているという。
これに対し、同性愛者であることを認めている警察官らは、ピアスは同性愛者としての
社会的習慣の一部であり、これを一切禁止するのは同性愛者に対する差別とみなされ
ると批判。ハンプシャー警察が、今年1月から、同性愛者の警官を積極的に雇用する方
針をとっているにもかかわらず、これに反するような規定を設けることに失望の意を表明
しているという。
男女雇用均等問題の専門家も、警察のような組織がピアス着用を禁止するのは、安全
面での理由がある場合のみ許されることとし、これを男性への明らかな性差別と判断。
しかし、警察側はこういった批判が「政治的正しさ」を追求しすぎた結果にすぎないとし、
今回の男性警官へのピアス着用禁止は、警察官の存在が一般社会にさらに好意的に受
け入れられるようにするために、市民の大多数の意見を反映したものと説明している。
http://www.japan-journals.co.uk/dailynews/040429/news040429_4.html