非公式ながら、国内に現存する動物の中で最も長生きとされていたカメの「ティモシー」
が、160歳という長寿を全うし、ついに永眠したことを英国の大衆紙「デイリー・メール」が
伝えた。
ティモシーは、エクセター近郊にあるデボン伯の住居で、エクス川のほとりに建つパウダ
ラム城の庭で飼われていたものだが=写真(背景は同城)、今週、藤の巨木の下から冬
眠を終えて這い出してきたばかりだったという。
このカメは、19世紀に、デボン卿の母方の祖母のいとこで、英国海軍の船乗りでもあった
人物が海でみつけ、船のマスコットとして飼っていたもの。生まれた日や場所は正確には
分かっていないが、デボン伯一家のもとにやって来た1892年にはすでに「大人」になって
いたとされる。通常カメが「大人」になるまでには40〜50年かかることから、当時すでに、そ
の年齢に達していたと考えられている。
この城の庭に住むようになってからは、エルダーフラワーとイチゴの葉などを食べて、優
雅な生活を満喫。城が一般公開されているため、自分を持ち上げたりしないよう訪問者に
忠告を促す札をつけていたというが、ヴィクトリア女王の治世から現代まで、鉄道や自動
車の発明、ペニシリンの発見、飛行機の初飛行など、様々な時代の変化の中を生きてき
たティモシーがこの世を去ったことで、「歴史の証人」がまた"ひとり"消えたとされ、関係
者らの間では寂しさが募っているという。
http://www.japan-journals.co.uk/dailynews/040408/news040408_3.html