テキサス州スミス郡裁判所の陪審団は3日、幼い息子2人を石で殴殺し、1人に重傷を
負わせた罪で起訴されていた母親ディアナ・レイニー被告(39)について、心神喪失を
理由に責任能力を認めず無罪評決を言い渡した。
評決によると、レイニー被告は昨年5月9日、自宅庭で当時6歳と8歳の息子2人の頭を
石で殴り死亡させたほか、当時1歳の息子をベビーベッドで同様に殴り、重度の視覚障
害を負わせた。
検察は、レイニー被告の犯行は冷静かつ計画的で、善悪の判断はできていたと有罪を
主張していた。
一方、精神鑑定を実施した専門医5人はいずれも、同被告が重度の精神障害を患って
いると判定。同被告は専門医らに、神にこの世が終わると告げられた」「信心の証として、
家の中をきちんと片づけ、石をもって子供たちを打ち殺すように言われた」「子供を殺した
後、世界の終わりを見届ける証人になるよう命じられた」などと説明したという。
陪審はこの鑑定結果を受け入れ、レイニー被告に無罪評決を下すとともに、州による精神
病院への措置入院を認めた。
弁護団は、レイニー被告がきわめて信心深いキリスト教信者で、子供たちを学校にやらず
に自宅で教育する熱心な母親だったとして、善悪の判断能力を失っていたこと以外に殺害
の原因はあり得ないと主張していた。
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200404040013.html