サッカーのアテネ五輪アジア地区最終予選の日本ラウンドを中継した「NHK衛星第一」
の番組中、テロップ映像の中に民間企業名がしばしば流れ、「NHKなのになぜ民間会
社のコマーシャルが入るのか」という声が上がっている。NHKはこれについて明確な説
明はなく、「説明責任を果たしていない」という指摘もある。
サッカー中継中に流れた会社名は「EPSON」。14日の日本対バーレーン戦、16日の
日本対レバノン戦で、試合の得点表示に伴って社名も流れた。
この広告を出すセイコーエプソン社によると、同社はアジアサッカー連盟の公式スポン
サーの契約を1997年−2005年まで締結。中継映像は国際映像として配信されるた
め、NHKの映像といえども、社名が入った形で放送されたとしている。
ただ、民間企業名をNHKが流すと受信料を払う視聴者などに違和感が出てくる。
NHK広報局は「今回の予選の中継放送権契約で、主催者のアジアサッカー連盟とNH
Kの間で、中継放送中に得点表示を行う場合、公式データの使用と公式データを提供
する企業名のロゴ表示が義務付けられている」という。表示時間については前半5回、後
半5回、最初の得点時に1回、選手交代時に2回の最大で13回、時間はいずれも1回に
つき5秒となっているという。
これを視聴者に十分に説明したかどうかについてNHKは「即答できない」とコメントしている。
http://www.sankei.co.jp/news/040318/bun026.htm