木更津市内の自宅で昨年十月、夫の袖ケ浦市役所職員、増田雄大さん=当時(29)=を刺殺したうえ、
遺体をため池に捨てたなどとして殺人や死体遺棄などの罪に問われた同市請西、保健師、増田光子被告(43)の
初公判が五日、地裁木更津支部(仲戸川隆人裁判長)であり、増田被告は起訴事実を全面的に認めた。
弁護側は「夫婦関係に悩み心身ともに極限状態だった」などとして心神耗(こう)弱を主張した。
検察側の冒頭陳述によると、昨年七月ごろから雄大さんの女性関係に悩んでいた光子被告は、雄大さんから
「お前とはもうどうやっても無理だ」などと言われたため、夫婦関係の継続を断念し殺害を決意した。
同年十月八日未明、自宅で雄大さんの胸を包丁(刃渡り十七センチ)で数回刺し殺害。
遺体を乗用車で袖ケ浦市神納のため池まで運び、水を入れたポリタンクを結びつけ遺棄した。
光子被告は雄大さんの弁当を作り子供たちの目をごまかしたうえ、雄大さんの職場からの問い合わせには
「夫とけんかしてしまい、出て行ったきりです」などと言いつくろっていた。
同日午後には、証拠隠滅のため木更津市内の公園駐車場で、雄大さんの乗用車に灯油をまき放火。
光子被告は家族で遊びに行ったことのある上総アカデミアパークでも、座布団などを燃やしていたという。
弁護側は「犯行時、光子被告は食事ものどを通らず、夜も眠れないほどに悩んでいた。
夫が死ねば今の生活が守れると考え、思いあまっての犯行だった」と述べた。
[千葉日報より転載]
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