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[名無し]さん(bin+cue).rar:
寝起きのトオルが隣にいる。
あたしが朝食はあとでもいいと言ったのが、彼は
エッチしたいから後でにしようと言っているのかと思ったと後で言っていた(笑)
ただ単に寝かせてあげたかっただけなんだけどね(笑)
実際トオルは休みの日でも寝坊はできない。
休みの日は朝から店の掃除だから、ゆっくり寝てたことがほとんどない。
トオルはあとになって
『セックスよりもはるなと一緒に朝食が食べたかったんや。』といってくれた。
朝食もあわただしかった。
10時までの朝食バイキングで、時間はもう9時半過ぎ。
あたしの分をひとり分追加して彼がご馳走してくれた。
トレーを間違えたり、珈琲を飲む前に持っていかれちゃったり、ハプニングもあったけど、
トオルはごはんと卵をおかわりして、まただし巻き卵を美味しそうに食べていた。
あたしはやっぱりパンを少ししか喉を通らなかった。
考えてみたらこの2日間くらいろくにモノを食べてなかった。
あたしは彼が食べるのをみてるのが好きだった。
『ずいぶん箸、下のほう持つんやなぁ。そんなんじゃ食べられへん』
あたしの箸の持ち方をみて笑ってた。
彼がふと箸を止め、遠くを見つめる。
『どうしたの?』
『いや・・・こうやってひとつひとつ終わっていくんやなぁと思って』
彼は苦笑した。
朝食が済み、部屋に戻るともう10時半を回っていた。
カーテンを開け、窓の外を見ると、眼下に忙しく行き交う通勤の人たちの姿が見えた。
あたしたちは寄り添いながらひとつひとつ目的が果たされていく、時間が過ぎていくのを感じていた。
歯磨きしてるところのビデオを撮ろうとしたら
手違いでバッテリーが切れていたから1分程度しか撮れなかった。
カメラを向けると
『おおおっ!』とはだけた浴衣を慌ててなおすトオル。
『今更慌てたって遅いんだよーだ(笑)』