平成16年5月26日 文部科学委員会
1:01/5:17頃
■加藤紘一(自由民主党)
最後に三分ほど残りましたんで、あの、非常に重要なテーマでwinny問題というのが、
あるんですね。それでコンピューターの中でファイル交換…ソフトというのがあって、そし
てこれをダウンロードすると、全世界のどこの人のパソコンの中でもオンになっていれば
そこに入ってって、あの、希望のファイルを取ってくると。
例えば、その、アメリカの…歌手の歌を聞きたいなぁと思って、その名前を打ち込むと
ですね、全世界のパソコンの中に入ってって、たまたま自由に出入りできるような状態の
ファイルになってりゃ、それがきちゃって、それをあのCDにおとせば、レコード買わなくっ
ていいと。
最近電子本というものがありますから、もしそれを誰かがダウンロードして外に出てい
けるようにしてあったら、それで本も全部入ると。で、そんなソフトを作ったやつはけしか
らんと、いってこないだ京都府警の…がですね、それを、そのソフトを作成した日本の
ある東京大学の助手を逮捕しましたね。
(続く)
この人は、日本では、知ってる人はほとんどの人が知っている、ソフトの設計者として
は、抜群の腕なんだそうです。で、彼いわく、もう著作権…を、レコードや本の売上で守る
時代は終わりましたと。で、自分としては問題提起するつもりですといって、出して、そし
て逮捕されて。でね、今、大問題になってますけども、しかし、アメリカでも同じことが
二年半前にあって。それで逮捕されて、そしてそのあと別の裁判所は逮捕したってしょう
がないじゃないかと。
で、音楽をレコードにできる、あの、テープレコーダを作ったらそれが犯人で逮捕される
のかと。切れ味のいいナイフを作って、これで人殺せんだよねってナイフをつくった人間
…とそれを使って人を殺した人、あるんだけども。
人を殺した人は捕まえられるべきだろうけど、見事なナイフを作った人間が逮捕されて
いいのかねと。
もともと本とかというもので著作権を守ろうとしている、アーティストの権利を守ろうとし
ていること、自体に無理があるんじゃないかっていう、すごい、提案しているわけで。
私らの世代にしてみれば本屋さんがあったほうが楽しい。CD屋さんレコード屋さんを
ぐるぐるまわってみたい。しかし、そういう、考えというものを越える位に技術が発達し、
日本でそういう人を捕まえたところで、スペインでそういうソフト設計者がいて、同じ物
作ったら、インターネットに国際…国境はないわけですから。
ですから、このも…あの、こんどの事件が提案した問題点を、文化庁が著作権をいか
にして守るか、まったく別の概念でやらなきゃならん時がきたんじゃないかっていう意識
があるかどうか。文化庁、に一言だけお聞きしたい。それで終わりたいと思います。