1 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:
カシス色の夕暮れの真っ只中、僕は眠りの底から呼び戻された。
ベルだけのシンプルな目覚まし時計がひたすら鳴っている。
冷蔵庫を開け、冷たい空気を肌で感じながらオレンジジュースとミルクを取り出した。
僕はオレンジミルクを飲み、シマには人肌に暖めたミルクを飲ませる。
ふと、ナナオ製の液晶モニタに目を移す。
19インチの平面は無機質なインターフェイスをただひたすらに映し出している。
"(AV) 無修正・巨乳女子校生がホテルであんな事を・・・.avi"
はまだ30%しか落ちていない。
やれやれ、10日前から登録しているのにコレだけとは本当にばかげている。
一瞬、自分のやっていることがひどく無意味な事ではないかと感じた。
でも、この世に無意味でない事なんて果たしてあるのか。
シマは喉を鳴らして僕のあぐらの上で目を閉じた。
夏はすぐ其処まで来ている。
3
4 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/13 18:41 ID:miasfSee
スピーカから聞きなれたリフが聞こえてきた。
ツェッペリンのコミニケーションブレイクダウンだ。IMが来たらしい。
「こんばんわ、糞共有かもしれませんが、よろしくお願いします。」
知性の欠片もないそのIMに対し、
「こんばんは、欲しい物が有りませんので遠慮させてもらいます。」
と返した。いつもなら無視するだけなのに何をやっているんだろう、僕は。
逆切れした奴は、
「ふざけんな犯罪者が!!死ね」
とIMを送ってきた。いまどきこんな典型的厨房も珍しい。
気づかないうちに夏になっていたのだろうか。
シマは気持ちよさそうに寝ている。
5 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/13 19:02 ID:miasfSee
今度は別の奴からIMだ。
「すいません。先ほどそちらから落とさせてもらった動画ですけど、
エラーが出てみれません。偽物じゃないでしょうね?」
やれやれ、やっぱりもう夏なんだな。
外を見ると、にわか雨が降っていた。
「DivXって知ってますか?」
と聞くと向こうは、
「(゜Д゜)ハァ?馬鹿にすんなよ、それぐらい知ってるって」
と返してきた。念のために僕は聞いた。
「ファイル名にもあるように"DivX5.05"じゃないと見れないかもしれないです。バージョンはいくつですか?」
・・・・・・・返事は無かった。
いつの間にか雨もやんでいた。
窓を開けるとなんともいえない雨の匂いがそっと僕を包む。
雲とくもの間から三日月が僕とシマを覗いている
あの娘はもう居ない。
6 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/13 19:06 ID:Q3srXepM
夏だからこそ僕は言った
「今日はかなり暑いですね」
コンビニの店員はこう返してきた
「当然ですよ(・∀・)<ダカーポですね」
僕の買った弁当が温め終わると、店員は丁寧にそれをコンビニ袋に入れ渡してきた。
僕も丁寧に会釈をしてそれを受け取り
「マッチって案外若いですよね」
と言った。店員は
「当然ですよ(・∀・)<ダカーポですね」
とまた返してきた。僕は不振に思い店員をジッと見た。すると、右腕の肘に何かボタンの様な
物があるのに気がついた。僕は、迫り来る誘惑に勝てず悪いとは思いつつそのボタンを押してみた。
店員は一瞬驚いた表情をしたが、すぐに無表情になりこう言った。
「(・∀・)<ダカーポではないですね」
僕は涙を流した。
7 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/13 19:27 ID:miasfSee
お腹が空いてきたので、パスタを茹でることにした。
野菜室から鷹の爪とガーリックと・・・・それにしその葉を取り出した。
パスタパンに水を張り、塩を入れて火にかける。
ニンニクとしそを切りながら沸騰したお湯にパスタを入れる。
網戸の向こうでは木々が風に揺らいで心地よい音色を奏でている。
茹で上がったパスタを湯切りして、具と絡める。
出来上がったペペロンチーノは二人分あった。
「二人分作るのが癖になっちゃってるな・・・・」
誰に言うでもなく僕は呟いた。
ワイングラスの向こうで微笑んでくれるあの娘はもう居ないんだ。
"(AV) 無修正・巨乳女子校生がホテルであんな事を・・・.avi"
はいつの間にかDownが終了してキャッシュから変換されていた。
どこの誰とも分からない神に感謝しつつ、
その多すぎるペペロンチーノを一人で食べた。
8 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/13 19:28 ID:BXgQc/QU
何故だ?・・・・何故やめられぬ・・・・
9 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/13 19:33 ID:BXgQc/QU
ぜだ・・・・
そう最初はほんの少しのちょっとした動機だったんだ、昔のアニメでもみようkなあ・・・・
しかしどうだ、やりはじめて蓋をあけてみればこれか・・・もうまるで蟻地獄にはまった坊主じゃないか、いや、道化が人形になってゆくように・・・
落としてなんの意義があるだろうか?・・・nyは逮捕確立はないとはいえ、罪悪感はある・・・
いやもうなくなっている、何故ならそれがもうあたりまえになってきているからだ、どうしようとどうしようかと・・そうだ
パソコンを
ぶっ壊せ。
10 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/13 19:38 ID:/sN0cY1r
ちんぽ痒い
11 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/13 19:56 ID:Q3srXepM
その手は若干震えていた。
僕の朝はnyだ。そう言っても過言ではない。まず、起きたらパソコンを見て登録
しておいた物が、きちんと落ちているのか確認する。
もちろん、クラスタは「映画 無修正 ガンダム」だ。今日はまずまずの収穫だった。なぜか、
ペーパームーンで登録していた物がウルトラマンになって落ちてきた。謎だ。でも、そんな
事は気にしない。それよりも、マリオ4アドバンスの中身が子錦のCMだったのには驚いた。
「こぱーん、こぱーん」と連発だ。謎だ。
僕が一番見てみたかったファイル。あえて名前は書かないが、名画だ。
PCをテレビに繋ぎ、あの大画面で観る事にする。プレーヤーはもちろんBSプレーヤーだ。雰囲気
をだすため、部屋を暗くした。そして、僕はめがねをかけ、焦るようにそのファイルをダブルクリック
した。
ホモビデオだった。
ホモ動画と言った方が正しいだろうが、僕の脳は咄嗟の事にそれをホモビデオと認識した。
ホモビデオだった。
僕の手は若干震え、一時的に視覚さえ失った。
ホモビデオだった。
なんて事だろう。なんの狙いがあるのだろうか?僕の顔は真っ赤だ。もう、真っ赤。
外を見ると地にへばり付くように雨が降り注いでいた。
ホモビデオだった。
12 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/13 20:33 ID:miasfSee
他人は所詮他人か・・・・・。食事を終えた僕は彼女のことを思い出していた。
のぞみは僕には勿体無いほどの娘だった。
人あたりは良いし、可愛いし、仕事も出来た。
もしかしたら夢だったのかな・・・・・、
かなし過ぎる別れの後はそう思うことさえ有った。
きっと、あの娘の人生と僕の人生が交わることはもう無いんだ。
こちらから別れ話を持ちかけたが、振られたのはむしろ僕のほうだったのかも・・・。
しかし、過去のことをいつまでも引きずるとは、僕らしくない。
てへへ。
下をみるとシマが寄って来て、顔をこすり付け甘えている。
さみしいいときもシマを見ていると元気が出てくる。
いつもありがとうシマ。僕はペディクリーチャムの缶を開けてシマに食べさせた。
よくモニタを見てみるとWinnyが落ちていた。
!? このPCも買い換えないとな・・・・。いつの間にか蝉の声が聞こえていた。7月13日の晩。
春樹っぽくしてみました駄スレ
14 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/13 21:02 ID:U704xdEU
コノスレ(・∀・)イイヨイイヨー!!
(・∀・)イイ!
「次わァ あきはばらぁ あきはばらでございます ご乗車のお客様は…」
そうして僕は悠久の大地、秋葉原にたどり着いた。
17 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/13 21:30 ID:miasfSee
外付けHDDがカリカリと音を立てている。
キャッシュ用に買ったっていうのにもう残り10GBだ。
欲しい物を手に入れる手段だったはずのWinnyが、
気づけば目的そのものになっている。
よくよく考えれば、誰の人生だろうとこのWinnyと大差ないのかもしれない。
生きるための仕事が、いつの間にか仕事のための人生に・・・・
でも、そんなことを考えてメランコリックになってる僕は、
Winnyのたった1KBのキャッシュファイルみたいにどうでもいい存在なんだろう。
シマはまた僕のあぐらの上で気持ちよさそうに寝ている。
悲しくないのになぜだか涙が出てきた。
外付けHDDがカリカリと音を立てている。
18 :
_:03/07/13 21:32 ID:GcZirZ3N
19 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/13 21:52 ID:Q3srXepM
パソコンには何も求めてなかった。
でも、今は違う。
どんな物でもデジタル化さえできれば大概は手に入る。
今は、パソコンにすべてを求めている。
では、何がなくなったか?
視力。時間。金。
たまには、出掛けたりもする。町を歩く。光。目を細める。一人。
部屋に帰ると、またPCの電源を入れてしまう。特に依存してはいない。そう、思い込む。一人。
大学には行かない。無駄だ。あそこには何もない。
携帯が鳴る。数少ない友達。誘い。適当にごまかし、モニターを見る。キーボード。見もしないのに
ファイル。
それで、一日。無味乾燥な繰り返し。いつかは、俺も。そう、思い込む。一人。
本当は何がなくなったか?
金でも時間でもなく、意味。
無意味な一日がまた始まる。機械的に落としたファイルを開く。一人。
また、ホモ動画だった。
14
Tシャツは三日目の午後に郵送で送られてきた。
こんなシャツだ。
┌──┬─┬──┐
│ └─┘ │
└┐ ┌┘
│ ヽ(´ー`)ノ │
│ │
└─────┘
いや、こんなシャツだった。
┌──┬─┬──┐
│ └─┘ │
└┐ ┌┘
│ (・∀・) │
│<ダカーポ│
└─────┘
広げた(・∀・)ダカーポのTシャツを鏡の前で体に当ててみる。
少し大きめのシャツ。それは僕の好きなサイズ。
その時シャツから微かに香る柑橘系の匂いに気付いた。
これは、レモン……だろうか。
服のサイズ、レモンの香り。ある人の姿が僕の脳裏に浮かぶ。
送り主を確認するため段ボールの箱を手に取る。
少し慌てた為に箱を手から滑らしてしまった。
ゴトン。
床に落ちた箱に手を伸ばすと横になり開いた口からレモンが一つ転がった。
スローモーションの様にゆっくりと転がっていくレモンを目で追っていると
突然、携帯からメロディーが流れ出した。
聞き慣れたメロディー、ショパンのノクターン第二番。
悲しげなそのメロディーは人の声を運ばない。メールの着メロだ。
僕は散らかった机の上に置いてある携帯を手に取りメールを開く。
そのメールの差出人は……
メモリーから消したメールアドレス。
でもまだ覚えてるメールアドレス。
差出人はのぞみだった。
『件名 ごめんなさい』
『本文 明日会えない?あの店…』
僕はプレビューを見ただけでメールを消した。
もう彼女とは終わったのだ。引きずらない、そう決めたのだから。
「さようなら、のぞみ」
僕はそうつぶやいて携帯を閉じた。
ふとnyが気になってモニターを見てみると赤い文字の警告が出ていた。
どうやらVerUPがあったらしい。
僕は中二の美少女(?)47氏に感謝しながら新しいWinnyを落とした。
部屋の隅に転がっていったレモンを思い出したのはそれから二日後の事だった。
夕方、梅雨空は夕日を僕らから奪う。
厚い厚い雲の上に美しい夕焼けが広がっているのかと思うと残念でならない。
今日、久し振りに行った大学から帰ってみると
点けっぱなしだった僕のPCに1通のICQメッセージが届いていた。
『やっと見つけた。シャツは届いた?』
一見怪しげなこのメッセージ。送り主の名のルカに見覚えはない。
でも僕にはそれが誰なのかすぐに分かった。
ルカはハンドルネームなのだろう。送り主の本名は遙香。
僕の幼馴染みで田舎にいた時のオタク仲間だ。
やっぱりあのシャツを送ったのは君だったのか。
でも僕が東京の大学に進学してから田舎に残った彼女とはもう1年半も連絡を取り合っていない。
何でこのICQナンバーが僕のだと分かったのだろう。
僕は遙香の登録を済ますとすぐに返事を打った。
『久し振り。シャツもレモンもちゃんと届いてるよ。でも、何でこのナンバーが僕のって分かったの?』
返事を打ちながらレモンがこの部屋のどこかに転がっている事を思い出した。
メッセージを送ると僕は部屋を見回しレモンを探した。
レモンはすぐに見つかった。僕はそれを拾いに椅子から立ち上がる。
すると遙香から返事が返ってきた。
『君の事が好きだから』
レモンを手に椅子に座るとそんな一文が目に飛び込んできた。
良くこんな恥ずかしい言葉を平気で送れるなぁ、と思う。
でも変わってない。遙香は昔からそうだ。
異性として見ていないのに好きと言っては僕を困らせる。
事実、それが原因で僕は好きだった娘に振られた事がある。
あの時はいくら遙香でも許せなかった。
そして怒りまくった僕に彼女はもう好きと言わなくなったのだ。
などとくすぐったくも切ない懐かしさに浸っていると遙香から再びメッセージが入った
『嘘。ホントはね友達に聞いたんだ』
東京にいる高校時代からの友人には今でも僕と付き合いのある奴もいる。
たぶんその中の誰かに聞いたのだろう。
僕は残念な様な少しほっとした様な気持ちで返事を送った。
『遙香は相変わらずだね』
『君は変わっちゃったの?(それとここではルカって呼んで)』
『かもしれないなぁ。色々あったから。(わかった、ルカだね)』
『ふーん、でもボクはいつでも君の味方だから』
『ありがとう、ルカ』
『君のそういう素直な所、好きだよ』
会話の相手が遙香である事を確信した。
こんな恥ずかしい事をさらりと言ってのける人間は僕の知る限りでは遙香しかいない。
などと思っていたら遙香から次のメッセージが入った。
『そろそろ、夕飯の支度があるからまたね』
『うん、分かった。じゃあね』
その夜、遙香とチャットに興じた僕は、長い間音信不通だった事を怒られたり謝ったり謝ったりした。
なんか面白そうだったから話作っちゃったけど
リレーじゃない事に今気付いた。(^^;
ごめんね1さん。
27 :
1です:03/07/14 14:33 ID:TDQ/FkFb
>27
本当に自由なんだな。
じゃあダウソ板っぽく頭悪く書くけどいいんだな?
とりあえず、外に出た。
雨がザアザアとふっていた。
男が二人立っていた。コートを着ていた。眉毛が太かった。ゴリラのように体格の
いい男だった。一人はやせていた。まるで手に持っている傘の骨がようにやせていた。
金曜日だった。場所は東京のどっか。港っぽいところ。
「ガチンコでやるぜ」
「おおよ」
29 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/14 20:45 ID:Qiwsx9tq
01/11/28 ク モ リ
いつものように目を覚まし、PCモニタをチェックする僕。
いつものようにずらりと並ぶ「完了」の文字。
いつものようにずらりと並ぶ「ありがとうございました」のIM。
いったい何時からだったろうか、僕が開放神となったのは?
アプリ 映画 エミュとロムイメージ .......
落とした人は皆僕に感謝してくれる。
子供の頃から一人ぼっちだった僕にはそれが堪らなく... 堪らなく嬉しかったんだ。
でも、人間という動物は飽きるし、慣れるし、忘れるし、千切れるし、
折れるし、潰れるし、死ぬし、しぬし、シヌし、腐るし、腐敗するし、クサルし、
ぐちゃぐちゃになるし、ppああアアアあああアあアああ あアあアアァァぁァァぁァァaaaaaaaaAaaaaaaaaaaaa
aaaaaaaaaaaaaaaぁぁaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa
だめだ、またいつもの発作だ。
1ヶ月に数回ひどく鬱になり、自分は狂っていると思うことが有る。
でも狂っていない人間など居ないのではとも僕は思う。
多分、自分は狂ってないという奴が最も狂っているんだろう。
また、IMがひとつ届く。
「ありがとうございました」
30 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/14 21:04 ID:Qiwsx9tq
01/11/29 ク モ リ 時々 ア
メ
まただ、会社の同僚たちは僕の方を見て何か言っている。
でもいいんだ、僕は何十、何百、何千もの人に感謝されるような人間なんだ。
あいつらが何を言おうと知ったこっちゃない。フフフ。
フフフフフフフフフ不フフフフフフフフフひうひhじおじおじここあどおおおおおおおぉぉぉ
早く家に帰って幾つUP出来たか確かめなきゃ。
確かめなきゃ。確かめなきゃ確かめなきゃたしかめなきゃたしかめなきゃたしかめなきゃたしかめなきゃ
31 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/14 21:32 ID:Qiwsx9tq
01/11/30 ク モ リ
いつものように目を覚まし、PCモニタをチェックする僕。いつものようにずらりと並ぶ「完了」の文字と「ありがとうございました」のIM。
いつもとおなじだ。何時もと同じだ。おなじおなじ........onaji....「同じ」?
なんだ「onaji」って?「同じ」って意味の言葉は「onaji」だったっけ?
onaji onaji onaji onaji onajionajionajionajionajionajionajionajionajionajionajionaj
何度呟いてみても違和感は拭えない。国語辞典をしらべると、 『(1)同一である』....
「同じ」の意味を表すのに「同」の文字。
僕は何もかもが嫌になって、窓を開けた。秋と冬の間の薄ら寒い風が朝日とともに部屋に入り込んで来た。
ふと玄関の方を見下ろすと、見慣れない車が止まっている。お客さんだろうか?
すると、一階から親と誰かが話す声が聞こえてきた。
泣き声が聞こえる。母さんだ。
男の荒立った声が聞こえる。誰だ?
「警察」「犯罪」「お宅の息子さん」「違法に」「WinMXという」「証拠はもう」「IPと言って」
何だ何だ何だ何だ何だ何だ?何だ??警察か警察なのか見知らぬ声の主は警察なのか??
えっ?、上がって来る。何人か分からないけど二階に上がって来る。母さんだけじゃない。僕はとっさに部屋の鍵をかけた。
「〜君、〜君。○○署の者です。君に逮捕状が出ています。開けなさい」
やっぱり警察だ。逮捕状??誰が誰を逮捕するだって?誰が誰を誰が誰を誰が誰を誰が何を何が何だれ誰誰誰誰誰誰をおおおおぉぉぉぉoooooooo
ハードディスクを壊したら?駄目だCD-Rがたくさん有る。どうすればどうすればどうすればどうすればいいんだ?
何か音がする。鍵だ、鍵の音だ。母さんが持って来たのか。駄目だもう駄目だおしまいだおわりだ
かぎのおとが
おやがかぎわたしや
もうだめぽ
>>31 惜しい。
正しくは
かぎのおと
おやがわたしや
もうだめぽ
あーああ、夏だこと
35 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/14 23:36 ID:433JUq9w
そう・・・・あのときから僕の夏は始まっていた・・・
映画【味噌は鰹節と一緒にたべろよ】ゴット 来年春上映予定
36 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/15 00:06 ID:zR8sntV7
37 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:03/07/15 00:07 ID:nI1Kvc8g
ぴぴぴ
39 :
山崎 渉:03/07/15 13:57 ID:nQrkgeP6
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
>38
やすだこそが「だめぽ」の発祥なり。
名スレのおかん
「寝るぽ(^^)」
そう言って彼はベッドにもぐりこんだ。
彼は何処にでも居るのに、何処にも居ない不思議な人。
山崎渉・・・・・
私は
「(・∀・)<ダカーポ」
と言った。
彼は
「これからも僕を応援して下さいね(^^)。」
とだけ返事をして目を閉じた。
PCモニタからエココのアイコンがじっと私を見つめている。
2003年07月15日AM02:35:23・・・・ 私たちの物語は始まったばかりだった。
僕はクリリンに会ったことがある。
この話をすると皆一様に嘘だと笑う。しかし、会った。僕はクリリンに会った。
その日のクリリンは無口だった。いつもなら「ゴクウ、ゴクウ」と五月蝿いのに、その日は
違っていた。そして、僕も無口だ。緊張。気まずい沈黙。だってそうだろうテレビや漫画でしか見た事
のない、あの憧れのクリリンが今目の前にるのだ。僕は振り絞るように口を開いた。
「やっぱり鼻がないんですね?」
「・・・・・・・・」
これはまずかった。彼の表情はますます曇った。鼻がない事を相当気にしているようだ。僕は
彼を傷つけてしまったようだ。しかし彼はこれをきっかけにせきを切ったように口を開き始めた。
「ウンコってどんな臭いすんだよ?」
「えっ・・・・・・・・」
「だからウンコだよ」
「いや・・・そりゃ臭いですけど・・・」
「どんくらいだよ?!どんくらい臭いんだよ!!」
彼はなぜか興奮し、目に涙を浮かべている。
「いや・・そりゃ鼻が曲がるく位ですけ・・・」
「ねーよ、俺、鼻ねーよ、ゴクウ!」
し、しまった。失言だ。またやってしまった。しかも、僕の事をゴクウと呼び始めている。相当な興奮状態だ。
「あ〜す、すいません・・・あ、あやまります。でも、僕ゴクウではないんで・・・」
「いや、俺も悪かったよ。ゴクウ。なんせ鼻の事言うからさ。」
「は、はい・・・・・・本当にすいません・・・」
もうだめだ。僕はゴクウだ。少なくともこの場はゴクウで通そう。
彼はそれからはとてもフレンドリーになった。
「チョコレートパフェ1つ!!」
「えっ・・・・・・・・・・?」
「喫茶店来たらそんな事言うんだろう?」
なにを言ってるのか。意味が分からない。しかし、ここで彼を傷つけてはいけない。
「ま、まぁ・・そうですかね?あまり僕は聞いたことないですけど・・・」
「鼻の事か?今鼻の事言ったか?」
だめだ。もう、気にしすぎだ。
「い、いや・・僕、鼻の事なんていってないですけど・・・」
「なんてってなんだよ。それと僕じゃねーよ」
やばい。なぜか気にさわったようだ。僕にからみでした。
「オラだろ?お前らしくない。オラだよ。オラ。」
そ、そうか!僕はゴクウということになっていた。なるほど、それなら一人称は「オラ」だ。
「ぼ、お、オラはあなたにずっと会いたかったんです。」
「そんな事より、お前戦闘力低いな。もしかしてゴクウじゃない?」
「いや・・だから、さっきから違うって言ってるじゃないですか」
あえて、戦闘力の事には触れなかった。
「怒んなよ。で、お前は結局何がしたいの?」
「なにがしたいというか、ただずっと憧れていたんで会いたかっただけです」
「鼻か?今鼻の事言ったか?」
「だから鼻の事なんて言ってないですよ!!」
「なんてって何だよ」
「・・・・・・・・・・・・・」
「もう、なんか話が噛み合わないので最後に一緒に写真だけ撮ってもらえますか?」
「分かったよ。いいよ。しょうがねーな」
「あ、ありごとうございます!!」
やった、写真は貴重だ!友達、はたまた政府にまで自慢できる。あの、クリリンと写真!!
やった!
「で、いくら払うよ?」
「はっ・・えっ・・お金とるんですか?」
ショックだった。僕は、ショックだった。あの、僕のヒーロークリリンがお金を要求している。
でも、しかたがない。僕は我慢することにした。
「それで〜いくら位払えば・・・?」
「気持ちだよ。気持ち。」
「気持ちっていくらくらいですか?」
「だから、鼻の事いってんじゃねーよ!!!いい加減にしろよ!!!ボンクラ!!」
彼は唐突にキレだした。もう病気だ。ここまできたら病気だ。
「す、すいません!何の事が分からないですが、とりあえずすいません!!」
「もう、いい。帰る。気分悪い。むしろ飛んで帰る。最後にこれだけは言っておくお前いい鼻してて
羨ましいぜ!」
そう言い捨てクリリンは帰っていった。これで僕とクリリンの話は終わりだ。僕は、これだけは言える。
クリリンはとても鼻を気にしている、とね。
46 :
[名無し]さん(bin+cue).rar:
"(無修正) 援交女子高生.mpg"
質素なファイル名に引かれ落としてみた。
只のニュース動画だった。
風鈴が揺れている。
29歳 ひとりぼっちの夏